2018年11月12日月曜日

2018.11.03 東京フィルハーモニー交響楽団演奏会「ブラームスはお好き?」Vol.2

宇都宮市文化会館 大ホール

● 地元出身の大井剛史さんが東京フィルハーモニー交響楽団を指揮して行う,ブラームス・チクルス(ではない)のこれが2回目。全4回の予定。年に1回だから,あと2年。
 開演は午後6時。ぼくのチケットはB席で2,000円。このホールでぼくが好んで座る席がこうした指定席のコンサートではB席になることを以前に知って,オッと思った。今回は2階の左翼席なんだけれども,オーケストラの全体が見えて,ぼくはわりと好きなのだ。特に,管楽器の奏者がまるごと見えるのは,何気に嬉しいのだ。

● 曲目は次のとおり。
 ハンガリー舞曲第3番
 ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調
 交響曲第2番 ニ長調

● ピアノ協奏曲のソリストは横山幸雄さん。彼の特徴は,タメを作らないでサッと演奏に入るところ。ピアノの前に着座するやいなや,鍵盤に指をおろす。電光石火。もちろん,独奏曲での話。協奏曲では待ち時間ができるのは当然ね。
 舞台袖にいる間にガッとテンションを高めているんでしょうね。着座してから間をおいてしまうと,せっかく高めたテンションが下がってしまうのかもしれない。
 だから,彼に付いていくためには,こちらも予めテンションを高めておかなければならない。聴く体勢を整えておくこと。

● オール・ブラームスでオーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団なんだから,ぼくに何の文句もあろうはずがない。2,000円でこれが聴けることをしみじみありがたいと思うだけだ。
 団員の平均年齢がだいぶ若いように思う。新陳代謝が正常なのだろうか。あるいは,過剰なんだろうか。

● 大井さんの端正な指揮がオーケストラを導いていく。指揮者を大きくカラヤンタイプとバーンスタインタイプに分けるとすれば(無茶な分け方だが),彼は明らかにカラヤンタイプ。
 動きに過剰感がないのはとてもいいと思う。指揮者はパフォーマーでもあるとは思うんだけど,パフォーマンスが前面に出てしまうのは,パフォーマーとしてもいかがなものか。指揮者は自らの意図をオーケストラに伝えればいいのだ。伝わればそれでいい。

● ところがね,今日は雑念が尽きることなく湧いてきて。これまでの失敗や,人には言えない恥ずかしすぎる振舞が,次から次へと。
 “ギャッと叫んでロクロ首”的な衝動にひたすら耐えていた。ので,終演後はいったい自分は何を聴いたのかという感じで。妙に疲れてしまって。
 こんなこともあるんだな。いや,こんなのは初めてなんだけど,いったい何がどうなったんだろうかなぁ。

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