2013年7月28日日曜日

2013.07.27 ル スコアール管弦楽団第34回演奏会

すみだトリフォニーホール 大ホール

● 「青春18きっぷ」が使える今の時期は,東京に出るのに絶好。昔はこの切符で国内のそちこちに出かけていたけれども,今や「青春18きっぷ」は東京フリー切符みたいな感じ。ありがたいです,これ。
 若い頃は東京に住みたいと思った。なにせ,都会らしい都会で暮らしたことがないのでね。でも,加齢に伴って,東京には住めないなと感じるようになった。埼玉でもちょっときつい。何がきついかって,人が多すぎる。人工圧が強すぎるような感じがしてまして。
 ゆえに,住むのは栃木でいい。栃木に住んで,たまに東京に遊びに行く。その際,新幹線を使わなくても何とかなる距離なのが,栃木の絶妙なところだ。
 ともあれ,この時期は2,300円で東京まで行ってこれますよ,と。安いですね,と。

● 今回はル スコアール管弦楽団の演奏会。初めて聴く楽団。なぜこの演奏を聴くことにしたかといえば,1週間前に楽団カーニバル2001の演奏会で渡されたチラシの中に,今日の演奏会のチラシもあって,その絵柄が洒落てたからなんですね。
 ぼく,わりとこういう理由で,どれを聴くか決めちゃうタイプ。

● 開演は午後2時。チケットは1,000円。当日券を購入。指揮は田部井剛さん。
 客席はほぼ満席。アンケートに答えてくれた人に,次回の招待状を送ることは,この楽団でもやっているようだ。そうした集客の努力によるところもあるんだろうけど,客席側にしてみれば休日をどう過ごすか,オプションはたくさんある。この日は隅田川の花火大会もあったしね(残念ながら雨のため,開始後30分で中止になったらしい)。
 たくさんあるオプションの中からどれを選ぶかとなったときに,招待状があってタダで聴けるからというそれだけの理由で,演奏会に足を運ぶ人は,さほど多くはないと思われる。

● 足を運ばせるだけの演奏水準があるんでしょうね。このあたり,お客さんは正直なものだと思う。
 言っちゃなんだけど,聴く耳をちゃんと持ってるお客さんって,そうはいないんだと思うんですよ。ぼくなんか典型的にそうだけどね。
 ところが,不思議なんだけど,マスとしてのお客は,こういうところでは間違えないんだよね。微差であってもキチッと見分けてくるんですよ。

● 1曲目はニールセンの「仮面舞踏会」序曲。ハチャトゥリアンでもヴェルディでもなく,ニールセン。ニールセンがこのタイトルのオペラを作曲していること自体を知らなかった。
 オペラの序曲であれば,当然,本編の展開を期待させる華やかさを持ってるわけで,この曲も絢爛に満ちているんでした。

● コンマスがコンマス然としているのは,客席から見てても気持ちがいいものだ。この楽団のコンマスもそうで,確かな腕前。
 あと,コンマスの隣の1stの2番奏者に注目。彼女の弾きぶりに目が釘づけっていうか,ずっと彼女を見ていたかな,オレ。

● 2曲目はベートーヴェンの交響曲第7番。
 この曲はとにかくフルートでしょ。第2の指揮者っていうか,要所要所でオケを差配するでしょ。そのフルートを担った麗人が見事な差配ぶり。
 フルートがここまでやってくれれば,全体が締まる。全力疾走のエンディングまで間然するところがなかった。
 終局後の感想は,これで終わりじゃないんだな,大変だぁ,ってこと。これをやったあとに,もう1曲やる?

● 15分間の休憩後に,ストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」。チラシの絵柄もこの曲をあしらったもの。
 ストラヴィンスキーといえども,バレエ音楽を音楽だけ聴くのは何だかなぁと思ったり,オケにとってはクールダウンなのかなぁと思ったり。クールダウンにしては長すぎるわけだけど。
 とか思ってるうちに,「ペトルーシュカ」が子守唄になってしまった。申しわけない。

● でもさ,ベト7のあとにバレエ音楽を聴かされれば,たとえそれがチャイコフスキーであったとしても,うーん,寝ちゃうかも。
 というわけで,すべてをベト7のせいにして,会場をあとにした。

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