真岡市民会館 大ホール
● 初めてクラッシックコンサートを体験した。クラシックをライブで聴きました。
真岡市民交響楽団の定期演奏会を聴いたってことなんだけど。年2回,定期演奏会をやっている。アマチュアのオーケストラだ。ぼくに演奏のレベルを評価する能力はないけれども,充分なレベルにあるのじゃないかと感じた。
● 常任指揮者は高根沢町出身の佐藤和夫氏。演しものはベートーヴェンの命名祝日序曲,ピアノ協奏曲第3番,ブラームスの交響曲第2番。約2時間のライブだった。
5月9日(土)の午後6時から真岡市民会館の大ホールを使ってのライブだったんだけど,客席はガラガラかと思いきや,8割は埋まっていた。こんなに人気があったとは知らなかった。クラシックファンって多いんだねぇ。テレビドラマの「のだめカンタービレ」効果が今に至るも尾を引いているのだろうか。んなわけないよなぁ。
● チケットは前売り・当日の別もなく,全席自由席で,500円。500円でライブを味わえるのだから,ありがたいというしかない。アマオケに寄付したという意識はなく,あくまで対価として支払った。
● この演奏会があることは地元の図書館で知った。館内にこの演奏会のポスターが貼られていたのでね。このポスターを見かけたことが,ぼくの生活を大きく揺さぶってくれた。クラシックの演奏をライブで聴くという初めての体験に結びついたのだから。
● と書くからには,このライブ,聴いて良かったと思っているわけです。CDで聴く場合は破綻がないことが予めわかっているから安心していられるけれど,ライブだとドキドキしますね。迫力もCDとは大差がある。ベルリンフィルやウィーンフィルの演奏をCDで聴くより、真岡市民交響楽団の演奏をライブで聴く方がいいですね。
大げさにいうと,美というものがヴィヴィッドに伝わってきた初めての体験かもしれない。絵画とか彫刻とか陶磁器とかにはイマイチぼくの感性は反応しなかった。鈍いんだろうと思う。モノに仮託されたものについては,自分には美意識が欠落しているのではないかと思うほどだ。
ところが,真岡市民会館の大ホールで真岡市民交響楽団の演奏が始まって間もなく,鳥肌が立つようなゾクゾク感に襲われた。
● 演奏が始まると,ぼくの脳内に見たこともない風景が現れた。次々に浮かんでは消えていく。行ったことのないところへ連れていってもらっているような感覚。ひょっとすると,麻薬をやるとこんな感じになるのかと思いながら,それに身を任せていた。
地方のアマオケくらいで何を大げさなと言われるか。ぼくはそうは思わない。
● 500円でこんな体験ができるとは。今までの人生で最も使いでのあった500円ではあるまいか。
こうなると,何で今までこういう機会を逸し続けてきたのかと後悔の念にかられる。CDだけですませてきたことを悔やむ。ライブの迫力が圧倒的だなんてことは,実際に体験するまでわからないような話じゃない。あまりにも当然のことがらに属する。
でも,これは仕方がないですね。機が熟さなかったんでしょう。第一,CDだろうとテープだろうとFMラジオだろうと,浴びるように音楽を聴きだしたのはここ1年足らずのことだもの。もっと厳しくいえば,この4月からのことだから。
● これからはアマチュア楽団の演奏をできるだけ数多く聴いていこうと考えている。こづかい(週8千円。これで昼食から家で晩酌する酒代までまかなう)の範囲内でやらないといけないからね。いつまでかといえば飽きるまで。飽きない楽しみになってくれればいいのだけどね。
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