2013年12月10日火曜日

2013.12.08 第4回音楽大学オーケストラ・フェスティバル-東京音楽大学・国立音楽大学

東京芸術劇場 コンサートホール

● 4回にわたって開催される「音楽大学オーケストラ・フェスティバル」の最終回。先週行われた3回目(東邦音楽大学・東京藝術大学)には行けなかったけれども,あとは行くことができた。上出来。
 お金のことばかり言って申しわけないけど,これで750円(通し券の場合)っていうのは破格。大学の行事という位置づけで,各大学からお金が出てるんだろう。学生の交流を図るというのが趣旨だとしても,充分に社会還元になってますなぁ。

● 東京に住んでれば,その還元を目一杯に味わえるわけだ。羨ましいですな。
 こちとらは,往復で4千円の電車賃がかかる。それでも聴きに行く価値はあると思っている(だから,実際,聴きに行っている)。

● 東京音大はまずベートーヴェンの8番。指揮は卒業生でもある川瀬賢太郎さん。
 ベートーヴェンの交響曲ならどれであっても,何度聴いてもいい。普段は小澤征爾指揮・サイトウキネンのCDをもっぱら聴いている。イゴール・マルケヴィチ指揮・ラムルー管弦楽団とアバド指揮・ウィーンフィルのCDも手元にあるんだけど,聴きくらべてどうのこうのという水準には達していない。それ以前に,聴きくらべができるほどのオーディオ環境を整えていない。
 だったらあとの2枚は要らないじゃないかって? さよう,しかり。でも,何となくあるんですよ。

● 今の演奏水準って半世紀前とはまるで違うんでしょうね。どんどん上手くなっているんだろうな。今聴いている学生の演奏だって,昔のプロオケの上を行っているんだろう。
 8番の流れるような旋律を聴きながら,そんなことを思ってみた。

● 次はハチャトゥリアンのバレエ「ガイーヌ」から「剣の舞」「バラの娘たちの踊り」「子守歌」「レズギンカ」の4曲。
 3曲目のオーボエのソロが印象的。さすが音大で木管が上手。弦は言うまでもないんだけど,管が巧いと全体がピッと締まる感じ。

● 国立音大はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」を持ってきた。指揮は山下一史さん。
 バルトークが好きです,っていう人,当然いると思うんだけど,通っぽいよね。こちらが刷りこまれている予定調和をスパッスパッと切り崩してくれる。
 モーツァルトに慣れたウィーンの市民がベートーヴェンの音楽に接したときもそう思ったかもしれないし,古典派に慣れたベルリン市民がベルリオーズの幻想交響曲を初めて聴いたときにも,同じ印象を持ったかもしれない。

● 先月11日に桐朋学園が演奏したストラヴィンスキーの「春の祭典」なんか典型的にそうだと思うんだけど,この曲も下手な演奏では,簡単に雑音に転化する。ベートーヴェンの5番だったら,下手でもそれなりに聴くことはできるんだけど,この曲でそれはあり得ない。
 というわけだから,今回の演奏で聴けたのはありがたかった。穴がないオーケストラというのは,それだけで充分にすごいものだ。ぼくが感じたのはやはり木管陣の安定感なんだけど,ヴィオラが何気に良かったと思う。目立たないパートなんだけど,そういうところが冴えていると全体の格調が大きくあがる。

● あとは来年3月に選抜チームの演奏会がある。終演後にそのチケットを購入。要するに,来年3月までは生きてなきゃいけない。

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