2009年9月30日水曜日

2009.09.06 ヴァイオリンとピアノによるコンサート-栃木県立図書館第120回クラシック・ライヴ・コンサート

栃木県立図書館ホール

● 6日は栃木県立図書館が開催している「クラシック・ライヴ・コンサート」に。年間10回程度開催してて,今年は3回目。過去の2回は他のコンサートと重なったり,家族旅行と重なったりで,ぼくが顔を出すのは今回が初めて。
 県立図書館がこういう催しをやっていることは,当然,今年になってから知ったわけだが,通算で120回目になるんだそうだ。

● 今回は「ヴァイオリンとピアノによるコンサート」で,ヴァイオリンは廣瀬麻名さん。ピアノは大岡律子さん。
 大岡さんは栃木県の出身で,県立図書館のこのコンサートの常連的演奏者のようだ。廣瀬さんは大岡さんの学友。
 ふたりとも芸大附属音楽高校から芸大を経て,現在は芸大院の博士課程に在学中。20代後半のお嬢さん方。

● 演しものは,ルクレール「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調」,サラサーテ「バスク奇想曲」,ドビュッシー「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」,プロコフィエフ「5つのメロディー」(の一部),ベートーヴェン「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第9番クロイツェル」。
 錚々たる曲目が並んでいるでしょ。とはいえ,この中でぼくがCDで聞いたことがあるのはベートーヴェンのクロイツェルだけなんですけどね。

● ぼくが初めて買ったクラシック音楽のCDがじつはドビュッシー。ドビュッシーは吉行淳之介つながりなんです。若い頃に吉行さんの作品はすべて読んだ。その彼が戦時中,空襲を受けて逃げたときに,自宅から持ちだしたのがドビュッシーのレコードだったと書いているんですね。エボナイトのレコードがずっしりと重かった,と。命に係わる事態にあって,持ちだしたのが何の役にも立たないレコードたったことに,自虐とそれ以上に自負を籠めているんでしょうね。
 とまれ,彼が受け容れていたのであれば,自分も聴いてみようと思ったんですね。が,今に至るまでその1枚のCDを通して聴けたことはない。
 そのドビュッシーの最晩年の作品を生で聴けて嬉しかった。が,生でもいまいちピンと来なかったってのが正直なところ。
 もともと自分の感性をあまり信用しているわけではないんだけれども,いよいよ自信をなくすね。

● ルクレールやプロコフィエフの作品はぼくには未知。まだまだ聴くべき曲があるってこと。何がなし,嬉しくなる。長生きしなきゃって思う。

● このコンサートは設えられた舞台がない。当然,舞台の袖もない。演奏を終えて引っこんだ奏者の様子が見える。楽屋もないから,休憩時間に外にでると彼女たちがノビをしてたりくつろいでる様子が見える。その屈託のなさを見ていると,芸大の院生といえども,普通のお嬢さんなんだなぁと(当然のことを)感じる。

● その屈託のなさを眺めて思った。彼女たちも千人にひとりの才能の持ち主に違いない。しかし,それほどの才能を持ってしても,音楽でメシを喰っていくのは並大抵のことじゃなさそうだ。
 実力以外に運も味方にできなきゃいけないんだろうし,その実力にしても紙一重のところに雲霞のごとくきら星たちが蝟集している。
 今はとにかく好きな音楽に打ち込んでいられる。しかし,博士課程を終えたあとはどうなるのか。中学や高校の音楽教師への道も,実技に打ち込んできたがゆえに,難しいかもしれない。
 しかし,事前にそんなことを考えてビビっているようなヤツは,何ごとも為すことはできないとしたものだ。安定志向を捨てないと,ひとかどの仕事はできないのがこの世の仕組だ。たいていの人はビビリなので,ぼくのようになってしまうのだ。

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