2019年7月31日水曜日

2019.07.28 大宮シンフォニーオーケストラ 15周年記念定期演奏会

彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール

● やっと梅雨があけた。日照不足が心配されていたが,あけたとたんに強烈な太陽光線が照りつけてるわ。今日もうんざりするほど暑い。
 何かさぁ,ぼくが子供の頃は(つまり,大昔なんだが)30度を超えると大台に乗ったと思ってた記憶があるんだよね。今みたいに35度とか37度なんていう暴力的な暑さはなかったよね。と,そういうことを言ってみても仕方がないんだけどね。

● その暑い中を与野本町駅からさいたま芸術劇場まで歩いたよ,と。たいした距離ではぜんぜんない。ないんだけれども,クランクラン来るよ。でもって,さいたま芸術劇場の中は冷房が効いてて,ワォッ,天国。
 どうでもいいんだけど,ここ,さいたま市じゃなくて埼玉県が運営してるんだからね。ほんと,どうでもいいんだけど。川口と所沢にも立派なホールがあったよね。埼玉,すげぇな。

● ところで,さいたま芸術劇場に何しに来たのかといえば,大宮シンフォニーオーケストラの定演を聴きに来たのだ。
 今日は東京も含めて,いくつもの演奏会が同じ時間帯にあった。で,どこに行こうかな,神様の言うとおり,とやったわけではないんだけど,わが家から最も近いさいたま芸術劇場にしたのだ。わりと安直な理由なのだ。この日,地元の栃木県で何かやっていれば,そちらにしたろう。

● この楽団の演奏は初めて聴く。開演は午後2時。当日券を買って入場。チケットは1,700円(前売券なら1,500円)。
 曲目は次のとおり。指揮は榎本範子さん。
 チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番
 モーツァルト 「ミサ・ブレーヴィス」より “キリエ”“アニュスデイ”
        「12のミサ」より “グローリア”
 ベートーベン 交響曲第5番

● 15年前にジュニアオーケストラで発足したそうだ。現在でも中学生の団員もいるらしく,その名残をとどめているっぽい。
 まず,チャイコフスキーのピアノ協奏曲。独奏は琴香さん。一般公募で選出したという。オーディションをやったってことだろうか。
 久しぶりに聴く。そうだよ,こういう曲だったよな,っていう。

● コンマスは福田悠一郎さん。トレーナーがそのままコンマスを務めたってことだろうかね。結局ね,その福田さんが客席を視線を集めていたと思うんですよね。
 この曲の演奏中は,何度もソリストに視線を飛ばし,弓で指揮までしていた。ソリストからは指揮者が見えづらかったんだろうかね。琴香さんに指揮を中継していたんだろうかな。
 ま,ともあれ。ダイナミックに身体を使うものだから,目立つこと,目立つこと。こいつ,何者なんだと思って,ずっと彼を見ていた感じね。

● ここで休憩。次がモーツァルトのミサ曲。小品をいくつか。「12のミサ」は偽作とされるが,小体の洒落た感じの曲だと思った。
 合唱は「大宮シンフォニア合唱団」と「合唱団Canetis」。後者は賛助出演。今どき珍しい男声優位。メンバーのうち誰がどちらの合唱団なのかはわからないが,「合唱団Canetis」は男声合唱団なんですかね。だとすると納得。

● 最後がベートーヴェンの5番。福田悠一郎さんのほかに,ゲストチェロ奏者に市寛也さん(N響)もいた。彼はトレーナーではないようなのだが。
 でね,彼らがいたからというわけではないんだけど,とわざわざ断らなければいけないほどに,この5番は聴き応えがあった。曲が曲なんだから,よっぽどヘマをやらなければ聴き応えがあるものだ,と言われればたしかにそうだ。
 それにしても,だ。堪能できた。1st Vnを例にとれば,男性のセカンド奏者もコンマスの後ろにいた女性奏者も,相当な腕前とお見受けする。

● あなた(ベートーヴェン)が最も気に入っているのは?
 エロイカです
 5番ではなくて?
 いえ,エロイカです

 っていうエピソードが伝わっているけれど,これは本当なのかね。後で誰かが作った話っぽいなぁ。日本の山々に例えれば,富士山にあたるのが5番だろうがなぁ。

● アマオケでね,チケットが1,700円っていうのはね,わりと強気っていうかさ,けっこう取るなという感じがする。
 が,それくらいは取ってもいいよね。この内容ならばね。琴香さんのピアノを聴けて,コンマスのパフォーマンス(?)が見られ,今どき珍しい(と思われる)高水準の男声合唱を聴くことができて,ベートーヴェンの5番。
 満足のうちに,熱暑の戸外を歩いて家路に就いたんでした。

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