2019年5月15日水曜日

2019.05.12 東京楽友協会交響楽団 第106回定期演奏会

すみだトリフォニーホール 大ホール

● 東京楽友協会交響楽団の演奏を聴くのは,2015年の第99回,2017年の第102回に次いで,これが3回目。当日券(1,000円)で入場。

● 曲目は次のとおり。指揮は松岡究さん。
 ブラームス 交響曲第2番
 マーラー 交響曲第4番

● 聴いてて面白いのはブラームス。面白いというか,奥行があって,イメージ喚起力が強い。ま,ぼくの錯覚かもしれないのだが。
 マーラー4番はアッサリしてる。飲み口は良くても,これでは酔えない。

● 畏れ多いことながら,マーラーに飽きが兆している。飽きるほど聴いたのかといえば,まったくそんなことはない。
 でも,何だか,もういいかな,という感じ。また変わるかもしれないけれど。

● かといって,曲を離れて演奏それ自体を聴いて充足できるほどには,ぼくの耳は熟していない。という前提で申しあげるのだけれども,演奏のレベルはかなり高い。ほんとにアマチュアなのかと言いたくなるくらいだ。
 その水準の高さをわかりやすく感じられるのは,マーラーの方だ。不規則なゴー&ストップがことごとくピタッと決まるわけだからね。谷明美さんのソプラノソロが花を添える効果もある。

● 昨日のアウローラ管弦楽団といい,今日といい,1,000円でこれを聴けるのだから,何だか笑っちゃうほどだ。さすがは帝都東京というべきか。こんなのは,ベルリンにもウィーンにもパリにも,ロンドンにもニューヨークにもないだろう(たぶん)。
 首都圏に住んでいる人が羨ましい。そのためだけに東京に引っ越す価値があるかもしれないと本気で思うことがある。
 いくら価値があっても,先立つものがないので,そんなことは不可能なんだけどさ。

● ウィーン・フィルだ,ベルリン・フィルだ,コンセルトヘボウだ,と仰る方々は,それこそウィーンにでもベルリンにでも引っ越せばいいのだが,ぼく程度の聴き手にとっては,東京は特別な場所だ。西日本のことはまったく知らないのだけれども,事情は同じだろうと想像する。
 一極集中は悪いことではないと個人的には思っているのだが(均霑化するとトータルのレベルが下がる),集中点にアクセスしやすかそうではないかで,相当な差がついてしまう。ここだけはインターネットでも越えることができない。

● 逆にいえば,音楽をライヴで聴くという以外のところでは,インターネットによって都鄙の情報格差は問題にならないところに来たといっていいと思う。
 ということは,音楽をライヴで聴くなんてことに興味のない人にとっては,都会に住むことのアドバンテージはあまりなくなったのじゃないか。複製ですむもの(たとえば映画,たとえば書籍)については端から都鄙の差など考える必要がない。

● しかし,だね。“ここ”以外では都市のアドバンテージはなくなったというときの“ここ”というのは,音楽をライヴで聴くこと以外にもたくさんあるんだろうね。
 それらの多くが自分の視野には入っていないというだけで。したがって,インターネットがいくら強力無比でも,都市はこの先も健在だよね。

● あ,そうだ。今回初めて,すみだトリフォニーの2階バルコニー席に座ってみた。ここは穴場ですね。空いてればここに席を取りたいものだ。
 第1に視界を遮るものがない。第2に意外にステージが近い。第3に左右に人がいないので,時に味わうことになるイライラから解放される。

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