栃木県立図書館ホール
● 栃木県立図書館の「県民ライブコンサート」。斎藤享久さんと栃響選抜メンバーによるハイドンとモーツァルト。
開演は午後2時。入場無料。
● 今回の曲目は次のとおり。
ハイドン オーボエ四重奏曲 ニ長調
モーツァルト ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調
モーツァルト ディヴェルティメント第17番 ニ長調
● 斎藤さんは,オーボエ四重奏曲ではオーボエを,ピアノ四重奏曲ではピアノを,ディヴェルティメントでは指揮を,それぞれ担当。
ハイドンのオーボエ四重奏曲。フルートをオーボエに替えたものだろうか。ハイドンの曲はまずめったに生で聴く機会はない。
● モーツァルトは,お馴染み感がありますな。素人の印象を言わせていただければ,最小限の道具しか使わないで,とてつもなく緻密な建造物を構築してしまう。宮大工の棟梁のようなね。
したがって,演奏する方も,超絶技巧は要求されないんだけれども,わずかのミスも許されないという緊張は強いられるんじゃなかろうか。
● 各曲の間にアンコール曲を入れる。箸休めというか,お客さんにひと息入れてくれっていう感じの。
だから,アンコール曲が3つある。最後はアンダーソンの弦のピチカートだけで演奏されるやつ。「PLINK,PLANK,PLUNK!」だったか。小味な小品という感じの曲。
● というわけなので,演奏時間はたっぷり2時間。本格的なコンサートなのだ。侮ってはいけないのだ。無料の小規模な演奏会だからといって,なめたらいかんぜよ。
これだけのハイレベルな演奏を,少なくとも栃木県で聴ける機会はそんなにない。ありがたいぞ,県立図書館!
奏者と客席の距離が近いのもいい。その代わり,客席に勾配はついていないから,後ろの席だと奏者の全体を視野に入れることは難しくなるけどね。
約2時間のコンサートが終了した直後の満足感は,他のものでは代替できません。この世に音楽というものが存在すること。演奏の才に恵まれた人たちが,時間と費用を惜しまずに技を磨いていること。その鍛錬の成果をぼくたちの前で惜しみなく披露してくれること。そうしたことが重なって,ぼくの2時間が存在します。ありがたい世の中に生きていると痛感します。 主には,ぼくの地元である栃木県で開催される,クラシック音楽コンサートの記録になります。
2017年7月16日日曜日
2015年9月30日水曜日
2015.09.27 県立図書館第150回「県民ライブコンサート」
栃木県立図書館 1階ホール
● 栃木県立図書館が年に数回開催している「県民ライブコンサート」,久しぶりに出かけてみた。開演は午後2時。入場無料。
● このコンサートの特徴は,ステージと客席の距離が近いこと。問題は,客席に段差なんてないので,後の椅子に座ると奏者が見えなくなること。
で,後の席になってしまった。
● 今回は斎藤享久さん率いる小オーケストラ。オーケストラのメンバーは栃響の有志がメインだったようだ。したがって,これは聴かないと損でしょ的な。
プログラムはオール・モーツァルト。
ディヴェルティメント K.213
ピアノ協奏曲 K.413
弦楽四重奏曲 K.157
交響曲第25番 K.183
● ときどき思うことは,こういうタダで聴ける演奏会しか聴かないと決めてしまうのもありかなってこと。それでも音楽を聴くという部分は充分に満たされるかも。足りないところはCDで補う,と。
栃木のような地方でも,地元で開催される演奏会のすべてをフォローするのはとても無理だ。であれば・・・・・・。って,まったく現実的な話ではないけどね。
● ま,そういうことを考えるのも,今回のような演奏会があると,タダで王侯貴族になった気分を味わえるからですね。
こう近い距離で演奏してもらえると,奏者と聴き手の一体感が高くなる。一体感が高くなると,自分のための演奏だと思えてきたりする。
● もうひとつ。斎藤さんが,ディヴェルティメントはBGMのようなもので,貴族が歓談しているときに背後で演奏した曲のことだと解説していたこと。
小さな構成で演奏してたんでしょうね。歓談の邪魔にならないように。部屋もでかかったんだろうけど。
そうか,貴族はこういうのを演奏させて歓談していたのか,待てよ,だったら歓談こそしないけれど,今のオレって貴族じゃん。
● 普通にコンサート用のホールで聴いているときには,こんなことを考えることはない。図書館の小さなホールで聴いてるからだ。物理的な環境の影響はモロに受けるわけだなぁ。
それとモーツァルトだったことも大きい。ベートーヴェンやマーラーの交響曲を聴いてるときに,こうしたことを考えることはあり得ないもんね。
● 2時間の本格的なコンサート。モーツァルトを堪能できた。市中で行われる演奏会でモーツァルトを聴く機会ってそんなにない。オペラの序曲くらいか。
このシリーズで斎藤さん率いる小オーケストラの演奏を聴くのはこれが2回目なんだけど,前回もモーツァルトだった。
それ自体が,ひとつの特徴たり得ているというか,とんがっているという印象になる。モーツァルトを演奏するのがとんがっているというのもおかしなものだけどね。
でも,こういう機会を逃すと,モーツァルトってなかなか聴けないのはたしかなわけで。
● この県立図書館の「県民ライブコンサート」で最も印象に残っているのは,2009年9月の「ヴァイオリンとピアノによるコンサート」。廣瀬麻名さん(ヴァイオリン)と大岡律子さん(ピアノ)だった。
あのとき,最後に聴いたベートーヴェンのクロイツェル・ソナタ。あれは凄かったなぁ。音楽をライヴで聴くようになってからまだ数ヶ月しか経っていないときだったんだけど,けっこう以上に衝撃だった。
以後,クロイツェル・ソナタはCDで数えきれないくらい聴くことになった。そのキッカケを作ってくれたのがあの演奏で,ぼく的には思いで深い。
● というわけで,今回の演奏もそうなんだけど,“無料”に惑わされてはいけない。チャチなものを連想しがちなんだけど(実際,チャチなものもあるから),そのパターンにはまってしまうと,大きな損失を招く。
● 栃木県立図書館が年に数回開催している「県民ライブコンサート」,久しぶりに出かけてみた。開演は午後2時。入場無料。
● このコンサートの特徴は,ステージと客席の距離が近いこと。問題は,客席に段差なんてないので,後の椅子に座ると奏者が見えなくなること。
で,後の席になってしまった。
● 今回は斎藤享久さん率いる小オーケストラ。オーケストラのメンバーは栃響の有志がメインだったようだ。したがって,これは聴かないと損でしょ的な。
プログラムはオール・モーツァルト。
ディヴェルティメント K.213
ピアノ協奏曲 K.413
弦楽四重奏曲 K.157
交響曲第25番 K.183
● ときどき思うことは,こういうタダで聴ける演奏会しか聴かないと決めてしまうのもありかなってこと。それでも音楽を聴くという部分は充分に満たされるかも。足りないところはCDで補う,と。
栃木のような地方でも,地元で開催される演奏会のすべてをフォローするのはとても無理だ。であれば・・・・・・。って,まったく現実的な話ではないけどね。
● ま,そういうことを考えるのも,今回のような演奏会があると,タダで王侯貴族になった気分を味わえるからですね。
こう近い距離で演奏してもらえると,奏者と聴き手の一体感が高くなる。一体感が高くなると,自分のための演奏だと思えてきたりする。
● もうひとつ。斎藤さんが,ディヴェルティメントはBGMのようなもので,貴族が歓談しているときに背後で演奏した曲のことだと解説していたこと。
小さな構成で演奏してたんでしょうね。歓談の邪魔にならないように。部屋もでかかったんだろうけど。
そうか,貴族はこういうのを演奏させて歓談していたのか,待てよ,だったら歓談こそしないけれど,今のオレって貴族じゃん。
● 普通にコンサート用のホールで聴いているときには,こんなことを考えることはない。図書館の小さなホールで聴いてるからだ。物理的な環境の影響はモロに受けるわけだなぁ。
それとモーツァルトだったことも大きい。ベートーヴェンやマーラーの交響曲を聴いてるときに,こうしたことを考えることはあり得ないもんね。
● 2時間の本格的なコンサート。モーツァルトを堪能できた。市中で行われる演奏会でモーツァルトを聴く機会ってそんなにない。オペラの序曲くらいか。
このシリーズで斎藤さん率いる小オーケストラの演奏を聴くのはこれが2回目なんだけど,前回もモーツァルトだった。
それ自体が,ひとつの特徴たり得ているというか,とんがっているという印象になる。モーツァルトを演奏するのがとんがっているというのもおかしなものだけどね。
でも,こういう機会を逃すと,モーツァルトってなかなか聴けないのはたしかなわけで。
● この県立図書館の「県民ライブコンサート」で最も印象に残っているのは,2009年9月の「ヴァイオリンとピアノによるコンサート」。廣瀬麻名さん(ヴァイオリン)と大岡律子さん(ピアノ)だった。
あのとき,最後に聴いたベートーヴェンのクロイツェル・ソナタ。あれは凄かったなぁ。音楽をライヴで聴くようになってからまだ数ヶ月しか経っていないときだったんだけど,けっこう以上に衝撃だった。
以後,クロイツェル・ソナタはCDで数えきれないくらい聴くことになった。そのキッカケを作ってくれたのがあの演奏で,ぼく的には思いで深い。
● というわけで,今回の演奏もそうなんだけど,“無料”に惑わされてはいけない。チャチなものを連想しがちなんだけど(実際,チャチなものもあるから),そのパターンにはまってしまうと,大きな損失を招く。
2013年2月18日月曜日
2013.02.17 栃木県立図書館 第135回クラシック・ライヴ・コンサート
栃木県立図書館ホール
● 一昨年の東日本大震災を機に,栃木県立図書館に耐震工事を施すことにされた。で,今月13日まで図書館が閉鎖されていた。っていうか,別の場所で営業はしてたんだけど,その間,一度も行ったことはなかった。自由に閲覧できる開架書庫はないらしかったので。
「クラシック・ライヴ・コンサート」も開催されることはなかった。そのスペースもなかったわけでね。
● が,やっと耐震工事が終了して,今月14日から元の場所に戻って,営業を再開した。
県立図書館を利用することは,じつはあまりない。利用しずらいってことは一切ないんだけど,県立図書館を必要とするほどの水準に,こちらが達していないってことでしょうね。今,達していないんだから,たぶん,死ぬまで達することはないだろうね。
ただし,視聴覚室にあるCDは利用させてもらうことがある。世にいわれる名盤というのも,ここで探せばかなりの確率で見つかるのではないか。が,近年は予算削減が厳しいせいか,新しいものはあまり入らないようだ。
● ともあれ。17日には再開第1弾の「クラシック・ライヴ・コンサート」が開催された。開演は午後2時。
この「クラシック・ライヴ・コンサート」,入場料を取らないし,数十人しか収容できないし,あらかじめ設えられたステージがあるわけではないし,要するに本格的なホールで行われるコンサートとは違う。
けれども,なめちゃいけない。他では聴けない,ここならではの企画だなと思わせるものがあるし,かなり以上に本格的な水準の演奏が聴ける。むしろ,あまり知られていないだけに穴場的で,このまま穴場であり続けて欲しいと思わないでもない。
何よりいいのは,奏者と観客の距離が(物理的に)近いこと。奏者の息づかいまで感じられる。
● 今回は斎藤享久さんが中心になっての,モーツァルト・プログラム。
オーボエ四重奏曲 ヘ長調 KV370
ピアノ四重奏曲第第2番 変ホ長調 KV493
ディヴェルティメント ヘ長調 KV138
交響曲第29番 イ長調 KV201
● 斎藤さんはオーボエ奏者。芸大を卒業後,ドイツに渡り,ハンブルグ音楽大学を卒業して,ドイツで活動した後に帰国。鹿沼市にエルベ音楽院を開設,各地で音楽活動を展開。
というのが略歴だけれども,栃木県音楽界のキーパーソンのひとりだろう。
● 前半の2曲は,その斎藤さんとヴァイオリン,ヴィオラ,チェロのアンサンブル。ピアノ四重奏曲では斎藤さんがピアノを弾いた。
ディヴェルティメントではドンと楽器が増えて,弦楽合奏。当然にしてヴァイオリンが多くなる。企んでこの人数になったわけではないと思うけど,ヴァイオリンの音が厚いのはいいですなぁ。それだけで説得力が増す感じ。
ただし,この辺は好みでしょうかねぇ。ディヴェルティメントで弦を合奏にすると,せっかくの旋律がおたふく風邪をひいたようになってしまうじゃないか,と見る向きもあるかと思う。ぼくは合奏の妙をとりたいけれども。
● さらに,クラリネットとホルンが二人ずつ加わって,交響曲第29番。モーツァルトの交響曲だったら,この陣容で充分すぎるのかもしれない。
すぐそばで演奏してるんだからね。県立図書館のコンサートでこれだけの人数が演奏するのは初めてじゃないかと思うんだけど,この迫力は相当なもの。
っていうかですね,音楽ってこうやって聴くもんだよなぁと思わされるっていうか,とんでもなく贅沢な聴き方をしているなぁと思いましたね。
● 全員がそうだったわけではないけど,奏者の多くは栃響の団員。苦しいときの栃響だのみ,ではないと思うけれども,栃響主催の演奏会ではないところで,栃響メンバーの演奏を聴く機会がけっこうある。アマオケとしてはハンパない,栃響の活動量って。
実際,どうなんだろう,終演後の客席からの拍手ってのは,その苦労を埋めてくれるものなんだろうか。あるいは,拍手なんかなくても,音楽や演奏への思い入れだけで,続けることができるものなんだろうか。
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