栃木県総合文化センター サブホール
ではクラシックはわかるのか,と問われると少々困るのだけれども,クラシックはまぁまぁ輪郭はハッキリしているように思う。
ラテンジャズというのは,あれはジャズなのか。ジャズという名前が付いているんだからジャズなのだろうが,あれまでジャズだとなると,もはやジャズという音楽は定義しようのないものなのではないか。
● さして良ろしくもない頭で考えてないで,まずは聴けよ,聴けばわかるんだよ,と言われるであろうから,今日はジャズを聴きに来た。
黄金週間中に吹奏楽の演奏会をいくつか聴いて,その勢いでジャズに突入という。吹奏楽とジャズは違うんだけど。というか,分類の基準が違うんだから,そもそも並べてはいけないものだが。
開演は午後2時。当日券(1,200円。前売券は1,000円)で入場。
● クラシックもそうだが,ジャズにおいても聴衆の高齢化は容赦なく進んでいるのだなというのが最初に感じたこと。申しわけないが,演奏する側も同様ではあるまいか。
どの分野でも,若い人は金の卵になっているのだろう。絶対数が激減しているのだから,当然と言えば当然のことではある。
ピアソラの「リベルタンゴ」はクラシックの演奏会で何度も聴いているし,CDでもネットに落ちている音源でも聴いた。バンドネオンの他に,ヴァイオリン,ピアノ,チェロなどいろんな楽器のものがあるが,そのいずれもがそのままでジャズでもあるのだろうと思っていたんだけれども,そういうものではないようだ。
● 今回聴いたジャズバージョンは,オリジナルにだいぶ変奏をかけていて,別の曲にも聴こえなくもない。いよいよ,ジャズとは何なのか。トロンボーンをボントロと呼ぶノリがすなわちジャズなんだろうか。
最後の「情熱大陸」も吹奏楽などでよく聴くのだけれども,これもそのままでジャズでもあるのだろうと思っていたのだが,同様にどうもそうではないっぽい。
ステージと客席が画然と分かれたホールで聴くのは,本来の聴き方ではたぶんないのだろう。といっても,サックス,ラッパ,ボントロ,リズムで構成されるジャズオーケストラが演奏し,それを聴くとなると,この方式以外には難しい。
● コロナで4年ぶりの演奏会になるらしい。長いブランクができてしまって,ジリジリしたことだろう。何らかの “活動” をしている人にとっては,そうだったはずだ。ぼくは “活動” をしていないので,ずっと家にいればいいお気楽野郎ですんだんだけど。
客席もほぼ満席だった。団員と何らかのつながりがある人が多かったようなのだが,聴く側にも待ってましたという人がけっこうな数,いたんだろうかね。
大雑把に言うとステージと客席の距離はクラシックよりはるかに近い。堅苦しいことは抜きね的な雰囲気がある。
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