ティアラこうとう 大ホール
● 16日も同じ「ティアラこうとう」に行った。今度は「SevenStar Orchestra」の第1回演奏会である。第1回の演奏に立ち会えるのも何かの縁と思って,数ある中からこれを選んだ。チケットは無料。受付でプログラムを受け取る。なんか申し訳ないような後ろめたさを感じますな。
お客の入りは前日より多く,8割は入っていたのではないかと思う。
● 「SevenStar Orchestra」の名前の由来は,「7」にこだわることをコンセプトにして設立したからだという。たとえば,初回の今日の演しものはベートーヴェンの序曲「コリオラン」と交響曲第7番,モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」なんだけど,6番でも9番でもなく7番だ,と。
何故に「7」にこだわるのかは不明。またその程度のこだわりでメンバーを集められるのかとも思うが,実際に集まって演奏会をやるんだからねぇ。
プログラムにも,前提となる団体があるわけではなく出身大学もバラバラで,とあったけど。
● しかし。演奏のレベルは今まで聴いたオーケストラの中でトップ。
まず,序曲「コリオラン」でグイグイ引き込まれた。もちろん,曲自体の力もあるだろう。1回目の演奏会の1番目に序曲「コリオラン」を持ってきたのは正解だったろう。けれども,それだけのはずがない。音が美しいのだ。
● 演奏がきれいなオーケストラはビジュアルも美しい。女性楽員のステージ衣装が色とりどりでカラフルだった。
が,そういうことではないね。演奏中の姿や動きがいちいち絵になるのだ。ファーストヴァイオリンの奏者たちの腕の動き,肩や肘の動き,手首の動き,上半身の揺れ方,顔の向きの変化に目が釘付けになる。綺麗だなぁと思って見とれてしまう。管楽器はさすがにこのあたりは見えにくい。客席に近いところに弦を配していることには理由があるのだなぁと思いましたね。
つまり,ビジュアルを決めるのは,生まれもった顔かたちの問題ではないってことね。
● モーツァルトの「プラハ」を経て,再びベートーヴェンの第7番。圧巻だった。3楽章の途中で涙がでた。雑念は湧いてくるんですよ。だから,曲を聴くことに集中しようと思いながら,それでも涙がでてくる。何なんだろうなぁ。
この世に音楽ってものがあること。音楽を演奏し表現することの才に恵まれた人たちがいて,彼らが膨大な時間とエネルギーを注いでその表現に取り組んでいること。そして,その鍛錬の結果をぼくたちに見せてくれること。これらのことに,ありがとうって言いたくなる。
この演奏会が午後2時からでよかった。もし夜だったら,朝まで眠れなくなるところだった。
● ベト7はCDで何度も聴いている。17日も帰宅してから,CDを聴いたことは言うまでもない。翌日の出勤時にはカーオーディオのボリュームをいつもより5割方あげてベト7を聴いた。
しかし,いくらボリュームをあげようとも,あのライブで味わったときめきと幸福感は再現されない。それゆえライブには価値がある。
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