那須野が原ハーモニーホール 小ホール
● 9月4日には三度目の那須野が原ハーモニーホール。小ホールでハイドン没後200年記念コンサート。7月にはメンデルスゾーン生誕200年記念コンサートがあった。それと同じシリーズのもの。
ホール館長の丹羽正明氏によるハイドン解説が18:30からあって,19:30から演奏が始まった。
● 演奏された曲目は弦楽四重奏曲変ロ長調「狩」,ピアノ三重奏曲ト長調,ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調(第1楽章のみ),弦楽四重奏曲ハ長調「鳥」。
ハイドンっていうと多作で長生きした作曲家という程度のイメージしかない。代表作が何なのかもよく知らなかった。中学校の音楽の時間にハイドンのどれかを聴いたことがあるはずだが,それ以来の再会である。
それゆえ,だいぶ蒙を啓かれましたね。ハイドンってイギリスの人だと思っていたくらいだからね。
● 演奏するのはヴァイオリンが澤亜紀と古賀智子,ヴィオラが青野亜紀乃,チェロが山澤慧,ピアノが大伏啓太の諸氏。全員が芸大,芸大院の学生さん。この日から芸大の大学祭(藝祭)が始まっている。忙しい学生さんたちである。
あどけなさをかすかに残す若い学生っていいね。ぼくのごとき初老のじいさんから見れば,みんな可愛い。チェロの山澤君はちょっと生意気そうな感じが良かった(実際には生意気じゃないんだと思うけど)。通常の商取引のように,サービスする側がお客に媚びるのはやらないでほしい。ステージ上では,ふんっ,あんたらにこの音楽がわかるのかい,っていうくらいのふてぶてしさを醸しててほしい。
● アンコール演奏の後も拍手がやまず,彼女たち,「鳥」の一部を再演奏してコンサートを終えた。
弦の奏者ってスタイルがいいよね。オーケストラでも一番観客に近い場所を占める。見られる仕事だってのがわかっているのだろうかねぇ。
● 芸大の学生だというだけで,音楽のレベルは問題なしと信じてしまうのがぼくのレベル。芸大まで辿りついた人たちは尊敬の対象。千人にひとりでしょ。東大や国立医学部より難関だ。
才能に恵まれた少年少女が小さい頃からたくさん練習し,その中の一部が芸大に進む。その先もいろんな形で選抜があるんだろうけど,その位になるとぼくの耳は文字どおりの馬の耳だ。その違いなど聴いたってわからない。
● そういう人たちが演奏してくれて,ホールで聴くことができる。その代価,わずかに2千円。今回もまた元は取った。
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