那須野が原ハーモニーホール 交流ホール
● 開演は午後2時。入場無料。曲目は次のとおり。
パッヘルベル シャコンヌ
クープラン スルタン
ヴィヴァルディ 合奏協奏曲「四季」より“夏”
モーツァルト 交響曲第25番 ト短調(弦楽合奏版)
バロックとモーツァルト。前回も前半はテレマン,ヴィヴァルディ,ヘンデル。バロックだった。
● 曲間にこの合奏団の音楽監督である白井英治さんの解説がつく。白井さんによれば,バロックは小節線にとらわれず,途中から旋律が展開することが普通にあって,それが今聴いても新鮮に感じる,ということ。
● モーツァルトは古典派。古典派のバロックとの第一の違いは,ソナタ形式。バロックは変奏,フーガ,カノンといった技法で曲ができあがっているのに対して,ハイドンとモーツァルトは主題の提示-展開-再現というソナタ形式を作りあげた。
以後,一部の例外はあるものの,ほとんどの作曲家はこれを踏まえている。よほどよくできた形式なのだろう。
● 終演後に白井さんが,一緒にやりませんかと団員勧誘。その際,大人になってから楽器を始めた人を立たせたところ,ヴァイオリンの3分の2以上の奏者が立ちあがった。
プロになるなら5歳から始めていなければいけないんだろうけども,大人になってから始めても楽しめるんですな。あるいは,聴く人を楽しませることができる。
● 最も印象に残ったのは,1曲目のパッヘルベル「シャコンヌ」。それと,アンコール曲のシベリウス「アンダンテ・フェスティーヴォ」。
旋律の美しさ。美しさを取ったら何も残らない。そこが素晴らしい。夾雑物がないということだから。
● ヴィヴァルディでは独奏ヴァイオリンとチェロが絡む箇所がある。ここは白井さんと賛助出演の本橋裕さんの絡みになるわけで,ここも聴きどころってことになるだろう。
お得感があるところだ。
● 次回は天満敦子さんを向かえて,5月20日に大ホールで開催する。
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