杉並公会堂 大ホール
● せっかく東京に行ったんだから,帰りがけの駄賃が何かないかと思って,“オケ専”をチェック。いくつかあった中から,このコンサートをチョイスした。
開演は午後2時。チケットは500円。当日券を購入して入場。
● 電気通信大学の学生といえば,自分には決定的に欠けている理系脳の持ち主たちだろうから,無条件で尊敬しちゃう。情報数理工学だの情報通信工学だの電子工学だのを勉強してるんだよ。ぼくなんか,それらの名前だけでウヘェーってなってしまう。
白百合女子大学といえば,ミッションスクールのお嬢様というイメージ。高嶺にそよそよと揺らいでいる可憐な花。
● というイメージは,しかし,昔日のものなんでしょうね。早稲田と慶応はよく対比されるけれども,早稲田がバンカラっていうのは,昭和とともに終焉しているものな。
受付を担当していた白百合(だろうと思うのだが)の学生は,普通の大学生だった。そりゃそうだよね。勝手に妙なイメージを作っちゃいかんよね。放っておくと作ってしまいがちになるんだけどね。
● この両校のほかにも,いくつかの大学からメンバーに加わっている。賛助ではなく。インカレ的な団体なんだろうか。
首都圏ではこれが普通のようでもある。大学が密集して存在するから,そういうことも可能になるのだろうが。地方ではなかなか難しいだろう。
● 曲目は次のとおり。指揮は田中一嘉さん。
ボロディン 交響詩「中央アジアの草原にて」
チャイコフスキー バレエ組曲「眠れる森の美女」
シベリウス 交響曲第2番
アンコール曲は「くるみ割り人形」の“花のワルツ”
● シベリウスの2番。正々堂々の王道を行くシベリウス。中にとんでもなく上手い人がいる。その音がどこから聞こえてくるのか,奏者を特定することはできなかったけど。
大学オケでは珍しいかもしれない男性コンマス。小柄ながら(“ながら”ってのも変な言い方だけども)堂々のコンマスぶり。
● この杉並公会堂があるので,荻窪は訪れる頻度の高いところ。けれども,荻窪駅の北口から公会堂までの短い線上しか知らない。あとはまったくの未知。
今日はいつもの線から少し逸れてみた。ゴチャゴチャした飲み屋が集まっている一画。こういうのがないと人は生きていけない。いや,生きてはいけるかもしれないけれども,何だか落ち着きの悪い生き方のような気がする。
● ワタクシの趣味はクラシック音楽を聴くことと読書でございます,というのは大変けっこうなことだけれども,それだけでは薄っぺらな人生しか生きられまい(そうでもないのか)。都会の裏通りには,そういう薄っぺらさを埋めるための装置がいろいろあるだろう。
銀座だけでは人は生きられない。新橋や神楽坂が必要だ。高層ビルだけでは人生は完結しない。ガード下も必要だ。都会に来ると,そういうことをチラチラと考える。
0 件のコメント:
コメントを投稿