2010年11月30日火曜日

2010.11.14 宇都宮シンフォニーオーケストラ ベートーヴェン・チクルスvol.1

芳賀町民会館

● 14日(日)は芳賀町民会館に行ってきた。なぜ行ったのかといえば,宇都宮シンフォニーオーケストラの演奏会があったからだ。「ベートーヴェン・チクルスVol.1」と称して,交響曲の第1番と第3番を演奏した。チケットは8百円(全席自由)。

● 芳賀町民会館のホールで観客になるのは初めてのこと。財政豊かな芳賀町ゆえだろうか,ずいぶんと贅沢な造りだ。席数は千に満たない。オーケストラでは満席にしても興行的に採算に乗せるのは難しいだろう。今回はアマオケの演奏会だから,採算とかは関係ないんだけど。

● 宇都宮シンフォニーオーケストラとは昨年5月に文化会館で定期演奏会を聴いたのが初めての出会いになるが,昨年度は宇都宮市民大学の授業の一環として,ベートーヴェンの5番を総文センターで演奏した。今年の1月のこと。
 それが契機になって今回の「ベートーヴェン・チクルス」につながったのかもしれない。チクルスというからには,2回目,3回目と開催していくのだろう。

● ここは武蔵野音大の卒業生が多いみたいで,指揮者の石川和紀氏もコンマスだった小泉百合香さんも武蔵野音大の出身だった(今回は名簿に彼女の名前がなかった。ネットで調べてみたら,ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉のヴァイオリン奏者を務めているとの紹介があった)。

● お客さんの入りは6割といったところか。きちんとお洒落している女性たちもいて,これは目の保養になる。ぼくは普段着のまま自転車で乗りつけているわけだが,ちょっと申しわけない気もした。
 小さい子ども連れが多い。田舎ほどこの傾向があるような気がする。それと,今回は中学生の集団あり。吹奏楽部の生徒たちだろうか。

● 開演間際に家族連れが前の列に席を占めた。30代の母親と男の子ふたり,それとおばあちゃん。察するに夫の母親らしかった。もっと察すると,親子で来るつもりがダンナが来れなくなったので,姑と来ることになったのかもしれなかった。
 男の子たちはオーケストラの演奏が山場にさしかかると,耳を塞いで顔を伏せていた。不快感に体全体で耐えているといった図だった。音量が彼らの許容範囲を超えてしまうのだろう。可哀想に。
 クラシック音楽だから子どもの教育にいいだろう,小さい頃からそうしたものに触れさせれば子どもの情操を触発するだろう,と単純に考えてはいけない。この子たちにとって,この演奏会は(大げさにいえば)拷問でしかなかったろう。

● 演奏はごく普通。大きな破綻はなかった。アンコールもなしのサッパリしたものだった。
 しかし,ベートーヴェンである。普通の演奏で,ギッシリと身の詰まった密度の大きい交響曲を2つも聴ければ,不満足感は残らない。
 次回以降の予定を知りたくなるが,プログラムには記載されていなかった。交響曲は2番5番,4番6番,7番8番,9番という順序で行くのではないかと思うが,9番の合唱はどうするのか,協奏曲まで手がけるのか,といった楽しみな不確定要素がある。

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