約2時間のコンサートが終了した直後の満足感は,他のものでは代替できません。この世に音楽というものが存在すること。演奏の才に恵まれた人たちが,時間と費用を惜しまずに技を磨いていること。その鍛錬の成果をぼくたちの前で惜しみなく披露してくれること。そうしたことが重なって,ぼくの2時間が存在します。ありがたい世の中に生きていると痛感します。 主には,ぼくの地元である栃木県で開催される,クラシック音楽コンサートの記録になります。
2011年1月31日月曜日
2011.01.15 JR東日本交響楽団第19回定期演奏会
杉並公会堂大ホール
● 15日,今年初めてのコンサートに行ってきた。JR東日本交響楽団の定期演奏会。開演は14時。
● オーケストラの演奏会を聴きに県外まで出るのは,今年はこれが最初で最後の予定。昨年は,東大や芸大の学園祭も含めて,けっこう東京に出かけていたんだけど,今年は基本的に県内限定で行く。
● 理由はいくつかあって,まず,ヨメがあまりいい顔をしないことね。ダメだとは言わないけれども,遊べる人はいいわねぇと皮肉を投げてくることがあるんですな。少ないこづかいをヤリクリして行くわけだから,皮肉を言われる筋合いはないと思うんだけども,ヨメとすれば,休日は家族で過ごすものと固く思っているのだろう。
● 第二は,ぼくのケチな貧乏性。チケットよりもはるかに高い電車賃をかけたんじゃもったいないっていう気持ちが出てきたんですな。そういうことじゃないと思うんだけどねぇ,われながら。
● 第三は,栃響,真岡市民交響楽団,那須フィルハーモニー管弦楽団など,地元の楽団で充分じゃないかと思えてきたこと。宇大管弦楽団もあるし。
たしかに,アマオケであっても,東大フォイヤーベルク管弦楽団やユーゲント・フィルハーモニカーなど,巧いなぁと思わされた楽団があった。しかし,その演奏会から得られるものの大小は技術の巧拙とは必ずしも比例しないわけで。
● 第四は,大学祭では自分が招かれざる客であることを痛感したこと。行ってはいけないってことはないにしても,わざわざ居心地の悪いところへ行かなくてもいいやね。若者の聖域にしておいてあげた方がいい。また,学園祭での演奏は,力の入り方が定期演奏会とは違うわけで,居心地の悪さを補ってあまりあるほどのものではない。
● 東京に出るときは駅前の金券屋で切符(回数券のバラ売り)を買うんだけど(駅の券売機で買うより120円安い),今回は宇都宮駅で「都区内・りんかいフリーきっぷ」(3,790円)を買った。荻窪と川崎が目的地になるんだけど,この切符のフリー区間,西は蒲田まであるんですね。京浜東北線で蒲田の次が川崎。そのひと駅分の切符を買えばいいのだ。金券屋で山手線内までの切符を買うより安くなるはず。しかも,乗り降り自由だ。
去年までは,この時期は「青春18きっぷ」が使えた。今年は使用期間が短くなって,10日までしか使えない。
● ぼく自身がここまで来るのにJRに連れてきてもらっている。JRに休みはない。ステージで演奏している人たちの中に青森車掌区や大宮機関区の現場社員がいるとは考えにくい。大方は本社内勤の社員たちだろう。
客席はほぼ満席状態。9割以上の座席が埋まっていたと思う。昨年は空いていたんだけどね。
● 曲目はコープランド「エル・サロン・メヒコ」,ガーシュイン「ピアノ協奏曲 ヘ調」,ベートーベン「交響曲第3番 英雄」。
ソリスト(ピアノ)は中野孝紀氏。芸大院からベルリン国立芸術大学に留学。現在は東京学芸大学の准教授も務める。
指揮者はこの楽団の常任指揮者になっている小泉智彦氏。
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