2011年10月31日月曜日

2011.10.08 ロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエ「白鳥の湖」

栃木県総合文化センター メインホール

● 8日(土)は総合文化センターでロシア国立サンクトペテルブルグ・アカデミー・バレエによる「白鳥の湖」公演があって,生まれて初めてバレエというものを鑑賞してきました。
 午後5時から約3時間のステージ。これで5千円(S席)はお値打ちだ。ただし,音楽は録音。当然でしょうね。管弦楽まで引き連れてきては,総文センターがいくら助成費をだしたって,この料金にはならない。
 メインホールはほぼ満席。男がひとりで来ているのはぼくぐらいのものだろうと思っていたのだが,これだけ席が埋まると,大勢の中に紛れてまったく目立つことはないのがありがたかった。

● パンフレットは別売で5百円。観客の半分が購入したとして(ぼくも買ったけれども)約30万円の追加収入。ほかにバレエとは関係ない各種グッズも販売していた。ほとんどは興業主の収入になるんだろうけど,実際,なかなか厳しいのかもしれないよねぇ,興業として成り立たせていくのは。
 ロシアにいくつかあるバレエ団のどこかは毎年,来日公演を行っている。たぶん,日本はドル箱なんだと思う。ではあっても,内実はどんなものか。

● オペラもそうだけれども,あらすじは子供だましにもならない程度の単純なものだ。そのあらすじを踊りと音楽でなぞっていく。
 したがって,肝心なところは振付とダンサーの踊りの妙ってことになる。ダンサーの細かい動きや表情が注目されることになる。

● おそらく世界最高水準のひとつのバレエを観ることができたのだろう。白鳥役のダンサーたちがたしかに白鳥に見える瞬間があるのだ。
 主役のオデット姫を演じたダンサーは素晴らしかった。指先のさらにその先にまで神経が通っているような感じ。

● 足裏をつけての片足立ちからポワントに移るときに,ふくらはぎが細くなる。その細くなる様がとても美しいものだってことを知った。
 つまり,バレエってセクシーだよね。そこがバレエの核心なんでしょうね。
 オペラもそうなんだけど,バレエもまた芸術以前にエンタテインメントだったはずだ。あまり芸術として祭りあげてしまうのはどうなんだろうか。
 エンタテインメント性のない芸術なんてそもそもあり得ないと思うんだけどさ。

● 日本人も3人ほど特別出演した。彼女たちを見て感じたこと。手足の絶対的な長さが足りない。
 バレエ表現のうえではこれはかなり大きいんじゃないだろうか。両腕で白鳥の動きを表現するにも,腕の長さ,指の長さは大事な要件なのだろうからね。
 その表現技法に抜本的な工夫を施さない限り(そんな工夫があるとも思えないけど),手足の短い日本人には越えがたい壁が立ちはだかっている,という印象を受けちゃいましたね。

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