約2時間のコンサートが終了した直後の満足感は,他のものでは代替できません。この世に音楽というものが存在すること。演奏の才に恵まれた人たちが,時間と費用を惜しまずに技を磨いていること。その鍛錬の成果をぼくたちの前で惜しみなく披露してくれること。そうしたことが重なって,ぼくの2時間が存在します。ありがたい世の中に生きていると痛感します。 主には,ぼくの地元である栃木県で開催される,クラシック音楽コンサートの記録になります。
2011年10月31日月曜日
2011.10.20 間奏20:スピード狂
● ひとつの楽曲について複数の指揮者,奏者のCDを聴き比べてみるという方向に行くつもりはない。そこまでマニアックにはなれそうもないし,たぶん,その違いを味わいわけるだけの鑑賞能力も自分にはないだろうと思っている。
ただ,そうは言っても,気に入った曲については自然に複数のCDを聴くことになる。
また気になる奏者もいて(かなりミーハーな気分からなんだけどね。ピアノだったら内田光子さんとか,ヴァイオリンの諏訪内晶子さんとか),そうした気になる奏者が現れた場合は,同じ楽曲が複数になってしまう。
● 最近,佐渡裕さんの著書を読んで,彼が指揮しているCDを集めてみたくなった。こうして同じ楽曲が複数になっていくんですねぇ。
音楽ファンの誰もが通る道なんでしょうね。そうやってお気に入りの指揮者とお気に入りの奏者のコレクションが増えていく,と。
昔はお金と相談しながらコツコツと溜めていったんだろうけど,今はCDをリッピングすることができるから,一気呵成に溜まってしまう。お金もかからない。その分,感激は薄くならざるを得ないわけだけどね。
● 作曲家の写真集を3冊読んだ(というか,見た)。うち2冊はカラヤンを写したもの。カメラマンは木之下晃。
木之下さんの解説によれば,カラヤンは必ず発表前に自身の写真を検閲したそうだ。右側からの撮影しか許さなかった,とも。管理が徹底していた。
ルックスをゆるがせにしなかったということですね。普段から身だしなみを重視していたはずだ。実際,カラヤン伝説のいくばくかは彼の端正なルックスによるものではあるまいか。
● カラヤンってヨーロッパに4つの邸宅を持っていた。いずれも豪邸。でもキンピカではない。成金趣味は彼には遠いものだった。家具も古いモノを使い続けていたようだ。彼の美意識のなせるところだけれども,美意識を物質化するのに必要な財力もあったわけだ。
● カラヤンは自家用ジェット機を自分で操縦するスピード狂でもあった。車も然りだっただろう。カルロス・クライバーもスピード狂だったらしい。指揮者ってスピードと相性がいいのだろうかねぇ。
スピード狂で有名なのはマイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツだけれども,ぼくはスピード狂の人は生命力が旺盛なのだろうと思っている。もちろん,単なるバカも大勢いるんだろうけど,バカなりに生命力は人並み以上に持っているのだろう。
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