宇都宮市文化会館大ホール
● 月が変わって12月の3日(土)。宇都宮市文化会館で行われた「第九」の演奏会を聴いてきた。栃響ではない方の「第九」。管弦楽は日本フィルハーモニー交響楽団。指揮は飯森範親さん。声楽のソリストは,半田美和子(ソプラノ),井坂惠(メゾ・ソプラノ),鈴木准(テノール),山下浩司(バリトン)。
● チケットはS席が5,500円。2年前はチケットは発売日に完売。とても買えるどころではなかった。それもあって,この「第九」のチケットは手に入らないものと諦めていた。
けれど,ヤフーオークションを眺めていたら,このチケットが売りに出されているのを発見。神さまが聴きに行けと言っているのだと思うことにして,入札した。5,000円(ほかに送料80円)で落札。わずかながら安い料金で聴くことができた。
曲目は露払いがモーツァルトの交響曲第9番。モーツァルト,13歳のときの作品。そして「第九」。1時間半のコンサートだった。
● 栃響の「第九」は2回聴いているが,今回はプロのオーケストラ。その違いをぼくの耳が知覚できるかどうか。そこがわれながら不安だった。
しかし,知覚できたのだった。最初からピンと緊張感が張りつめる。ステージの緊張感が客席を包みこむ。自分も砂のひと粒になって,その緊張感のうえに乗り,音の波間に漂う心地よさ。
● 客席はほぼ満席。ぼくの前後左右もひとつの空席もなかった。
問題は,しかし,ある。小学校の運動会のノリで来ている人もいるのだ。客席での飲み食いは禁止だとアナウンスしている最中に,ペットボトルのお茶を回しあっているグループもいた。それと,小さな子ども連れ。
ぼくが他人のマナーについて注文をつけられるほどにマナーを弁えている客でないことはわかっている。
しかし,小さな子どもにとってここは快適な空間だとは思えない。小さいうちから本物の音楽に接するようにすれば,子どもになにがしかの良い効用があると考えるのは,たぶん浅知恵である。
でも,まぁ,さほど邪魔にもならず,演奏開始後はステージに集中することができたんだけど。
● 飯森さんの指揮ぶりを見るのは,これが三度目。去年の東京交響楽団(8月:那須野が原ハーモニーホール)と山形交響楽団(10月:総合文化センター)以来。
彼が上半身をはだけてフィジカルトレーニングをしている写真を見たことがある。指揮者にはそれも大切なことなのだろう。
バイタリティーがある。そして,彼もまた人を呼べる指揮者のひとりなのだろうね。
来年はまた西本智実さんが指揮をとるようだ。チケット入手は無理だろうな。
● このプログラム冊子で大晦日にベートーヴェンの交響曲を全曲演奏するコンサートがあることを知った。「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏2011」ってやつ。かなり有名な大晦日恒例のコンサートらしいから,知らなかったのはぼくくらいなものかもしれない。
故岩城宏之氏が始めたもので,今年の指揮者は小林研一郎。管弦楽は「岩城宏之メモリアル・オーケストラ」。主催者のサイトには「日本を代表するオーケストラで活躍するコンサートマスターや首席奏者クラスによる特別編成です。コンサートマスターは篠崎史紀(NHK交響楽団第1コンサートマスター)が務めます」とある。
会場は東京文化会館で,S席(20,000円)とA席(15,000円)はまだチケット入手可能。中身からすると安いよなぁ。行きたいんだけど,ヨメの許可が出るかどうか。
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