栃木県総合文化センター メインホール
● バレエを観に行ってきた。「クラシカルバレエアカデミーS.O.U」というバレエ学校の発表会ですね。S.O.Uとは教室が佐野と小山と宇都宮にあるので,その頭文字を取ったものでしょう。
プログラムによれば,この発表会は2年に1回の開催になっているらしい。
このバレエアカデミーには本科と児童科があって,児童科はさらにA,B,Cに分かれる。年齢による区分だと思う。最も幼いクラスがC。
公演は4部構成。開演は午後3時半で,第4部が終了したのは7時20分。入場無料(プログラムは別売。500円)。
● 1階は指定席になっていた。事前に出欠を確認して確保した保護者席だろうか。ぼくのような部外者は2階の自由席にそっと場所を確保する。
バレエの公演にオッサンがひとりで行くと目立っちゃうかなぁと,やや躊躇もあったんだけど,行ってみたら全然。違和感はまったく感じなくてすんだ。
● が,バレエ学校の生徒の方は,ほぼ全員が女子。「ほぼ」というのは,男子がひとりだけいたからなんだけど,さすがにひとりってのはやりづらいだろうねぇ。
「バレエ=バレリーナ=女子」という図式がぼくの頭にもあるんだけれども,最近は男子の看護師も出てきてますからね,この世界ももう少し男子が増えてもいいんじゃないかと,ま,他人事チックに考えたりして。
● 第1部。バラエティと言っていいのでしょうね。最初は幼子たちによる「おそうじだんす」。オムツがとれたばかりじゃないかと思える子もいた。これはもう可愛らしいというしかない。幼稚園のお遊戯会的なもの。もちろん,幼稚園のお遊戯会よりは動きが揃っているけれど。
次はやはり児童科による「Bersagliere」。今回のすべての演目の中で,これが最も面白かった。楽しめた。
踊っているのは小学生の女の子たちだろうと思うんだけど,すでにしてお色気を漂わせているんですね。そこに凛々しさが加わる。プチ宝塚という感じね。バレエの型が然らしめるところなんでしょう。
● ここからは大人の部。大貫沙織さんによる「into・・・」。ソロのモダンダンス。身体能力の高さを存分に披露。
最後は「Sing Sing Sing」。本科の生徒さんたちの群舞。ジャズ音楽をバックにパントマイム的な踊りを繰りだす。大人の大人による大人のためのステージって感じで,大人の安定感ってやはりいいものだな,と。安らかに観ていられるっていいますかね。
● 第2部。幼子たちの「ソワレ・ミュージカル」から始まって,ゲストダンサー(高島康平さん)をまじえた3人のダンサーで「ジゼル」第1幕より「ペザント・パ・ド・トロワ」。
続いて,やはりゲストダンサーの賀川暢さんと本科生の女性ダンサーで,「パリの炎」より「グラン・パ・ド・ドゥ」。オペラでいえば,見せ場のアリアを取りだして歌ってみせたようなものでしょうか。
締めは本科生の群舞「ナポリ」。
● 第3部。「眠れる森の美女」第3幕より「オーロラの結婚」。主役級はゲストダンサーと本科生のダンサーだけれども,脇を固めるのは幼子たちを含む児童科の生徒さん。
第4部。「ドン・キホーテ」からの抜粋。この学校の用語では「本科合同作品」ということ。
ステージに設えられた長いすに座って成りゆきを見守る役のダンサーたちの,その姿勢の美しいこと。力を抜くことは許されないわけでね。座っているだけでもけっこう疲れると思うんだけど,ほんとにきれいでしたねぇ。
もちろん,主役級のこんな動きができるのかという見せ場はこれでもかというほどにあって,そのたびに客席から拍手が起こる。
● 無料でこれだけのものを観せてもらって,文句を言ったらバチがあたる。しかし,言いたくなることがひとつだけあった。
生徒の発表会となれば致し方がないのだけれども,客席がねぇ。公演中もケータイでメールを打っている年配のご婦人。ゲーム機を離さない子供とそれを注意しない母親。私語をやめない母子連れ。しばしば響く乳児の泣き声。席を揺らす小学生の群れ。公演中に席を立つ者多数。公演が始まってから入ってくる者も多数。
そういうのに部外者が紛れこむのが間違っているのだよと言われれば,反論はできないんだけどね。小学校の運動会で,応援にきた父兄に,動かないで静かにしてろって言うのは,言う方に無理があるだろって話だよね。
初めまして。栃木でのバレエ発表会、親族以外の男性が見てくださっている事をとてもうれしく思います。
返信削除9月16日(日)総合文化センターにて 橋本陽子エコールドウバレエがジゼル全幕を上演いたします。こちらは有料ですが当日券もでるようですので、ぜひご覧になって頂けると幸いです。
ありがとうございます。長々とした文章を読んでいただいて恐縮です。
削除9月16日はですね,すでにチケットを購入済みでして。
行くつもりでいます,えぇ。
その様子もこのブログに書かせていただくことになると思います。
よろしければ,読んでやってくださいませ。