2015年7月27日月曜日

2015.07.25 混声合唱団コール・ミレニアム第13回定期演奏会×アウローラ管弦楽団

東京芸術劇場 コンサートホール

● 開演は午後2時。チケットはS席で3,000円。当日券で入場。せっかくだからS席にした。

● この合唱団の演奏会は初めて。管弦楽はアウローラ管弦楽団で,こちらはすでに何度か聴いている。
 曲目はつぎのとおり。指揮は山下一史さん。
 ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第2番 ヘ長調
 モーツァルト レクイエム ニ短調

● ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番は,CDを含めても聴いたことがない。プログラムノートによれば,この曲はショスタコーヴィチが息子マキシムのために書いたらしい。
 印象としては,ショスタコーヴィチらしからぬ(と言っては,型にはまりすぎるのかもしれないけれど)軽快な曲。軽い。綿毛のようにふんわりとしている。ときに眠気を誘うようなところもある。

● ショスタコーヴィチといえば,ソヴィエトロシアを生きなければならなかった第一人者としての葛藤や,生命をかけた面従腹背が喧伝されることが多い。そのショスタコーヴィチにこういう作品があったとは。
 われながら不明の至りだ。汗顔の至りっていうやつだ。

● 映画音楽に使えそうなフレーズが随所にある。その映画は男女のドロドロした愛欲を描いたものではなく,まして「宇宙戦争」のようなSFっぽい戦闘ものでもなく,青春のありがちなドラマを描いたものがいいかもしれない。
 ピアノは赤松林太郎さん。軽々と弾いていた(ように思えた)。こんなんでどうですか,みたいな。

● 20分間の休憩後に,合唱団が入場。コンサートホールの端から端まで並んで4列。大合唱団といっていいだろう。ソリストは,松本美和子(Sop),菅有実子(M.Sop),高橋淳(Ten),大沼徹(Bar)。
 モーツァルトのこの曲は生も含めて何度か聴いているんだけど,今まで何を聴いていたんだろうと思った。あ,こういう曲だったのかと思いながら聴いていた。

● 合唱の水準は素晴らしい。人の声という楽器のみが持つ問答無用の存在感。その集合である合唱が生みだす空気の震え。
 これだけの人数がいて,突拍子もないのがいない。当然だろと言われるかもしれないけれども,案外そうでもないのが,世にあまたあるアマチュア合唱団の実態ではないか。

● CDと生との落差が最も大きいのが合唱だと思う。次が管弦楽。ゆえに,こういう曲こそ機会を捉えて生演奏を聴くようにしたい。

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