鹿沼市民文化センター 大ホール
● 鹿沼には中学校,高校に管弦楽部があり,ジュニアオケがあり,大人の鹿沼フィルがある。それらが一堂に会して一緒に演奏しましょう,という催し。
こういうことをやれるのは,宇都宮を除けば,栃木県では鹿沼だけだろう。
● というわけで,この日も暑かったけれども,出かけることにした。
鹿沼駅から会場まで,30分は歩くことになる。タクシーを使えるほど偉くないからね。
● 開演は午後2時。チケットは1,000円。当日券を購入。
宇都宮発13:02の日光線に乗って,会場に着いたのは開演10分前だった。
● まず,鹿沼ジュニアフィルハーモニーオーケストラ。グリーグ「ペールギュント組曲」から“朝”と“山の魔王の宮殿にて”。それと,シベリウスの2番の第4楽章。
指揮は益子和巳さん。東中学校の先生だ(と思う)。ジュニアオケの主力は東中学校なのかもしれない(そうではないのかもしれない)。
● 出だしのフルートに驚いた。驚いているうちにあっという間にシベリウスまで終了。
弦も安定している。もっとも舞台に近い列の,前から4番目に座っていた1stヴァイオリンの女子生徒の所作がきれいで,これも印象に残った。
もちろん,彼女のヴァイオリンが発する音を聞き分けることなどできるはずもないわけだけど。
● 次は鹿沼フィル。モーツァルトの「魔笛」序曲。ジュニアがこれだけの演奏をした後にやるのは,ちょっとやりづらくないかと心配をしたけれど,余計な心配だったようだ。
● 続いて,西中学校管弦楽部。先ほどのジュニアオケのメンバーが制服に着替えて登場した。
演奏したのは,ベートーヴェンの「エグモント序曲」。こういう曲を中学生がやるのかと思い,次にやれるんだなと思った。
● もちろん,いくつかの瑕疵は避けられないわけで,でもそうした瑕疵に接するとホッとするのは,どういうわけのものなのか。
この曲を中学生に完璧に演奏されたら,それこそこちらの中学生観が基礎から崩れてしまう,からか。
● 最後は,東中学校オーケストラ部。ファリャの「三角帽子」から“終幕の踊り”。これもまた難しい曲を持ってきたものだ。
その難しい曲をほぼ完璧に演奏しきった。技術の高さは特筆もの。技術なんだから有無を言わさない。厳然としてそこにあるわけだから。
● ハープとピアノが入る大編隊で,ハープもピアノも当然,生徒が担当する。東中の水準の高さはすでに承知している。
それでもなお,これほどの規模でこれだけ整った演奏ができるというのは驚きだ。
● 休憩後に,合同演奏。ここには鹿沼高校も加わっていたようだ。たぶん,ジュニアのメンバーにも高校生がいたのだろう。
合同となると,練習時間もそんなには取れないだろう。どうしても音が散ったり,逆に団子になったりするのではないか。息が合わなかったりもするんだろうし。
というわけで,ぼくとしては前半の個別の演奏が聴ければいいやと思っていた。合同演奏はイベントの華にはなるだろうけど,実際に聴いたらそんなに面白いものじゃないだろうな,と。
● 演奏したのはシベリウスの「フィンランディア」と,ホルストの「惑星」から“木星”。
鹿沼フィルの神永さんもオーボエを抱えてアシストに入っていた。要するにオールキャストだ。
指揮者(安藤純さん)の説明によると,このメンバーで練習できたのは前日のみとのこと。当然,そういうことになるだろう。
● ではあっても,盛りあがりはすごかった。ステージに高揚感があった。
コンマスは西中の男女生徒が交替で務めた。いい思い出になるのか,そうでもないのか。
● この日,日光では大雨に見舞われたらしい。鹿沼は猛暑,隣の日光は大雨。
鹿沼高校音楽部管弦楽団の者です、こんにちは
返信削除今年は私たちも鹿沼オケフェスに単独で出演します
ちなみに今年は新入部員が多く、経験者は主に西中出身が多いです
これだけでなく、今月31日にはノースダコタ大学とのジョイントコンサート(テスト期間なので1ヶ月も練習できないのですが…)や8月7日には定期演奏会も開きますので、お時間があれば、是非お越しください
ありがとうございます。
削除勉強や定期テストと忙しいなかで,オーケストラの練習をされている。すごいなぁと思います。
これから梅雨になるし,暑くなるしで,大変でしょ。月並みな言い方で申しわけありませんが,ご自身の体調にも耳を傾けてくださいね。