栃木県総合文化センター メインホール
● 開演は午後7時。入場無料。「ゲーム音楽の夕べ」と題したプログラムは次のとおり。
第1部 「ドラゴンクエスト」
序曲
街でのひととき
遙かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界
結婚ワルツ
戦火を交えて~不死身の敵に挑む
エーゲ海に船出して
第2部 「ファイナルファンタジー」
FFメインテーマ
FFダンジョンメドレー
Never Look Back~Dead End
FFバトル2メドレー
● というわけで,ドラクエとFFのゲーム音楽を演奏。吹奏楽を聴くのは久しぶり。
女性奏者がカラフルなドレスで登場したのもナイス。女性はやっぱり花だから。花は花として艶やかに咲いているべきで,この点については年齢は関係がない。咲いた者勝ち。
といっても,咲ける機会はそんなにないのが実情だろうから,こういう場では思いっきり派手にやった方がいいのだ。
● ぼく自身はゲームはやらない人間だ。20世紀タイプだ。
が,バレエ音楽はバレエと一緒じゃないと楽しめないかというと,そんなことはない。音楽だけを切り離して聴いても鑑賞に耐える曲は多い。映画音楽は映画を見ていないと楽しめないかといえば,そんなことはない。映画から切り離して音楽だけ聴いても,鑑賞を妨げるものは何もない。
ゲーム音楽もしかり。ゲーム体験なしに聴いても,まず支障はあるまいと思われる。
● もちろん,ゲームをやっていれば,そのときの気分,そのゲームをやっていたときの自分の状況を思いだして,あの頃は仕事がけっこうきつかったなとか,自分の来し方(近過去)を思いだして,それぞれなりの楽しみ方ができるだろう。
しかし,ゲーム体験は必須ではない。一曲の演奏ごとにゲーム絡みの解説があったんだけど,これはあってはいけないものではないけれども,なくても別によかったかもしれない。
● 楽しい演奏会だった。なくてもよかったかもしれない“解説”も与って力あったか。
日本のゲーム音楽の水準は相当なものだと気づくこともできた。分野々々で,どの世界にも端倪すべからざる職人がいる。下手な現代クラシック音楽など吹っ飛ばされるのではないか,と思わせる。
● ただし,困った状況だなと思った。ぼくに残された時間がない。要するに聴ききれない。
クラシックに限ってみても,一度も聴いたことのないCDがごろごろある。気に入った曲は繰り返して聴くことになる。ベートーヴェンやバッハ,ブラームスには何度聴いたかわからない曲がある。時間には限りがあるから,いきおい,他の多くの曲は聴かないままになる。
この世の音楽はクラシックだけではない。ジャズ,ロック,レゲエなどなど。邦楽もあれば,映画音楽もあり,ポップスだって膨大にあるのだ。
● 4月から車通勤になったので,往きも復りも,車内ではNHK-FMをつけっぱにしている。「夜のプレイリスト」を聴きながら運転することもある。
最近,高橋由美子が越路吹雪を紹介していた。一発でノックアウトされたましたね。越路吹雪,素晴らしい。これを聴かないで生きてきてしまったとは,われながら何を考えていたのか。
次の週にはジョン・ウィリアムズの映画音楽が紹介された。スターウォーズなどたくさんある。これもあらかたは聴いていない。
こうして聴きたい音楽は増える一方だ。今回,それにゲーム音楽が加わることになった。
● ぼくに20年の寿命を追加配分してくれないか。寿命だけでは困る。音楽だけを聴いて生きていられるように,衣食住の配給もお願いしたい。
って,その20年の間にも新しい音楽が生まれ,聴きたい音楽が増えるだろうね。つまり,寿命の追加配分は最終解決にならないんだよなぁ。
困ったものだなぁと思いながら,会場を後にしたことだった。
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