東京芸術劇場大ホール
● 東大音楽部管弦楽団の第95回定期演奏会。18:30からで,場所は東京芸術劇場大ホール。
東京芸術劇場,立派な施設ですなぁ。長い長いエスカレーターの終点が大ホールの入口。しかし,ホールに入るにはここからさらにエスカレーターに乗らなければならないのだった。ステージ正面にはパイプオルガンが偉容を誇る。3階席まである。収容人員はさてどのくらいなのだろう。
● その大ホールがほぼ満杯になっていた。ぼく以上に遠くから来ている人もいるだろう。東大のネームバリューもあるだろうし,このオケの技量の高さが広く知られているためでもあるだろう。
帝国大学音楽部からの歴史がある。大学オケとしては圧倒的な古さを誇る。
● ぼくの席は3階の左翼側(自分の席がどこかわからず,スタッフのお姉さんに教えてもらった。こんなことは初めてだ)。この演奏会では席はS席(2,000円)とA席(1,500円)の2つにしか区分されていない。ならば,当然,S席をゲットすべきところだけれども,ぼくが申し込んだときにはすでにS席は完売,A席も3階の右翼と左翼しか残っていなかったのだ。
チケットは楽団のホームページから申しこめる。ぼくもそうした。チケットと郵便振替用紙が送られてくる。振込手数料はこちらが負担することになるが,わずかに120円だし,チケットの郵送料は向こうが負担してくれるのだから,相当に良心的なやり方だと思う(栃響も同じやり方)。行けなくなったときは払い戻しにも応じるという。徹底的に良心的だ。
● 東大にはオーケストラがいくつもあるが,この音楽部管弦楽団だけが東大純正である。東大生だけで構成されている。
受付で渡されたプログラムも充実。大学オケなのに広告がない。
● 3階席からステージは遠いけれども,全体を一望できる。すべてのパートの動きがよくわかる。
この楽団,ビジュアルもきれいだった。パーカッションは出番が来るまでに座って待っているわけだけど,この待ち方がきれいじゃないアマオケってけっこうあるように思う。ここは神経の通った待ち方だった。
ステージだけではなく裏方のスタッフも,明日からサービス業で稼げるんじゃないかと思えるほどの対応をする。変にねじ曲がっていない。伸び伸びと育ってきた坊っちゃん嬢ちゃんという感じ。
● 客席も若い人たちが多かった。ぼくの右隣は女性の,左隣は男性の若者だった。どちらもひとりで来ていた。他大学のオケスタッフが聴きにきてたりもするんだろうな。
● 曲目は,エルガー「序曲コケイン」,ヴォーン=ウィリアムズ「ノーフォーク・ラプソディ第1番ホ短調」,ラフマニノフ「交響曲第2番ホ短調」。いずれも,今回,初めて聴く曲だ。
驚いたのは笛とラッパが上手なこと。途切れない,ふるえない,かすれない,ぶれない。木管と金管がしっかりしていると,演奏全体がビシッと締まる。チケット代のほかに電車賃が4千円ほどかかったけど(新幹線は使わず。っていうか,使えず),これだけの演奏を聴かせてもらえれば必要経費として割り切れる。
● アンコールは聴かないで退出。それでも,宇都宮から先の最終電車には間に合わず。夜中に10㎞以上の道のりを歩くことになった。タクシー代なんて持ってないからね。
● というわけで,この日は初体験をたくさんした。1日に2回のコンサートも初めてなら,荻窪と池袋西口に降りるのも初めて。初めて聴いた楽曲が4つあった。おまけに長距離の散歩もできた。
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