● 今回の古河フィルの定演は「交響曲プログラム」。モーツァルトの35番「ハフナー」とマーラーの1番。
開演は午後2時。当日券(1,000円)で入場。指揮者は常任(という言葉をこの楽団では用いていないのだが)の高山健児さん。
● 「ハフナー」は,音がステージ上で寝てしまって,こちら側に向かって立ちあがってこないような印象。この楽団の演奏でこんな印象を持ったのは初めてのこと。
ただし,演奏ではなく,ぼくの受入体勢に問題があったのだと思われる。隣に小さい子供が3人いてね,ちょこちょこと音を出すので,そちらの方に気が行ってしまってた。
● マーラーが始まったときは,彼らが忽然?と姿を消してた。
だからというわけでもないのだが,マーラーの1番はビンビン届いた。楽曲そのものの然らしめるところでもあると思うんですけどね。
マーラーはこの楽団にとっても挑戦だったろう。途中で音が割れるのではないかと意地悪くも思ってたんだけど,ごめんなさいです。演奏する方は最後まで冷静だったですね。
素人考えながら,うわずっちゃいけないとわかりながらも無性に走りたくなる局面があるんじゃないかと思うんですよねぇ。ここで走ったら気持ちいいだろうなぁ,って(いや,この曲に関しては,マーラーに走らされるだけで充分で,そんな余力はないか)。
もちろん,暴走はなく,きちんと終曲。ぼくは木管に魅了されたけれども,金管陣もしっかり務めを果たしていた感じ。
● マーラーの交響曲って,CDで聴いても隔靴掻痒っていうか,あまり響いてこないっていうか,要はピンと来ないんですよねぇ。すごさがいまいちわからない。ぼくだけのことかもしれないんですけどね。
● プログラムの「代表挨拶」に,「今回の演奏会をもちまして,古河フィルは一旦,活動を終了いたします」とあった。えっ,なくなっちゃうの?
どうやらそうではないようだ。「小山市立文化センターが音楽愛好家に呼びかけて」,新たなオーケストラが設立されたらしいのですね。しかも,音楽監督には高山さんがすでに就任している。第1回目の定期演奏会の日程まで決まっている。
● 古河フィルはそちらに合流するということなんでしょう。っていうか,古河フィルが新オーケストラの母体になるんでしょうね。発展的解消ってやつですか。
「将来的には特定非営利団体となることも視野に入れて活動」していくともある。NPO法人になることのメリットは,ぼくにはよくわからないが,意気込みは伝わってくる。
● その新たなオーケストラの名称は「日本交響楽団」。いけない理由は何もないんだけれども,本当にいいのか,この名前で。
何はともあれ,新オーケストラの1回目の定演は6月9日。ブラームスの2番。読響の小森谷さんを迎えて,メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲も。
私も、本当にいいのか、この名前で?と、心配を持っている人間の一人です。謙虚さが感じられない。こんな名前をつけて、アマチュアオケが、途中で解散なんかしたら目も当てられない。その前に、その名前に見合った演奏ができるのか、、、。小山という名前が入っていないので、活動拠点をどこに移動しても良いのでしょうが、、、。普通の感覚ではないな、と感じます。
返信削除想像をたくましくすれば,あえて小山という名前は入れなかったのかもしれませんね。
削除入れなかったというか,入れられなかった。