栃木県総合文化センター メインホール
● カフェ・マスターは山田武彦さん。言わずと知れた日本の代表するピアニスト(の一人)にして,洗足学園の教授も務める。
常連マダムが松本志のぶさん。こちらも言わずと知れた元日テレアナウンサー。この二人がホスト役になって,毎回違ったゲストを迎えるという趣向。
といっても,山田なさんは演奏もするわけなので,進行役は松本さんが主に担う形。
● で,今回のゲストは奥村愛さんですよ,と。ぼくはこのシリーズにお邪魔するのは初めてなんだけど,それもゲストが奥村さんだったからですよ,と。
これまた言わずと知れた,日本の代表的なヴァイオリニストにして,ヴァイオリン界を代表する美形でありますね。
● プログラムは次のとおり。
エルガー 朝の歌
クライスラー 愛の喜び
クライスラー 愛の悲しみ
ドヴォルザーク(クライスラー編曲) スラヴ幻想曲
クライスラー 前奏曲とアレグロ
シュトラウス(山田武彦編曲) 「薔薇の騎士」ワルツ
ヘス(加藤昌則編曲) ラヴェンダーの咲く庭で
ブラームス(ハイフェッツ編曲) 5つのリートより第1番
ヴィエニャフスキー 創作主題による華麗なる変奏曲
(アンコール)
チャップリン スマイル
モンティ チャルダッシュ
● 「薔薇の騎士」ワルツのみ山田さんのピアノ独奏。あとは,山田さんの伴奏で,奥村さんのヴァイオリン。
穏やかにあるいは軽やかに始まって,その軽やかさを損ねないようにしつつも,後半から徐々にシリアスさが勝ってくるという感じ。
● が,一気に頂点に駆けのぼった感があるのはアンコールの2曲。
チャップリンの「スマイル」は映画『モダン・タイムス』で使用された曲というのは,事後に知ったこと。初めて聴いた。『モダン・タイムス』も見たことがない。モンティの「チャルダッシュ」は言うにや及ぶ。
最後に頂点が来た。演奏してるほうはまた違うのかもしれないけれども,この組立ては計算されたものであることは言うまでもない。
● 合間合間にトークが入る。奥村さん,サラブレッドですよね。成るべくして成ったという感じ。
もちろん,馬のサラブレッドだって,血統がよければ必ず活躍するかといえば,そんなことはないわけで,音楽界のサラブレッドも途中で消えていった人も多いに違いないとは思うんだけどね。
● 男は美人に弱い。これは間違いない。もっといけないのは,美人は弱いと受けとめがちなことだね。オレが助けてやらなきゃみたいなね。美人=深窓の令嬢=世間知らず=だまされやすい,的に考えてしまうんだな。
実際はそんなことはないわけでね。奥村さんは涼やかな美人だけれども,弱くはない。っていうか,かなり強くてタフ。陽性の人という印象。普段の生活ではあけっぴろげで,あまり構えを作らない人のように思われた。
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