栃木県教育会館 大ホール
● 5年前の第5回を聴いて以来,今回が2回目。つまり,開催は不定期のようだ。5年前はOGの岡静代さんをソリストに招いて,モーツァルトのクラリネット協奏曲。メインは大井剛史さんの指揮でブラームスの1番だった。
● 今回は,ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。ソリストはやはりOGの大島浩美さん。メインはベートーヴェンの7番。指揮は小森康弘さん。
開演は午後2時。チケットは1,000円。当日券を購入。
● 前回もそうだったけれど,まず校歌を演奏する。指揮者が客席を向いて,さぁ皆さんも歌ってください,と煽る(?)。同窓会的な行事として位置づけているのだろうね。
実際,お客さんの大部分は宇女高の同窓生とその配偶者,家族のようだった。あるいは,元教師。校歌もかなりの人が歌っていた。
● となると,どうしても客席の水準に問題が生じる。個々のお客さんの資質がどうのこうのということではなくて,そういう状況が自ずとできてしまう。
たとえば,乳幼児を連れてきてしまう。女子高の同窓会なのだとすれば,この状況はわりとわかりやすい。それを許容する土壌も自然にできる。
● のだが,演奏中に乳幼児の泣き声が聞こえるというのは,音楽を聴く環境としては最低であって,これより下はない(ケータイの着信音が鳴ってくれたほうがまだいい)。
泣く子を連れて外に出るんだけど,泣きやむと戻ってきてしまうっていうね。だから,同じことが無限ループで繰り返される。
というわけで,かなり過酷な環境で聴くことになった。これはしかし,所与の前提としなければならないものだろう。
● その代わりというか,ステージで演奏している奏者は,いたってリラックスしているふうだった。演奏中に笑みがこぼれたり。
もっと真面目にやれ,とはぜんぜん思わない。これはひとつの理想型でもある(と思う)。
● フルートには栗田智水さんが,オーボエには山本楓さんがいる。ほかにも,コンミスをはじめ,とんでもない水準の奏者がいたはずだと思う。このあたりは宇女高の面目躍如。勉強ができるだけじゃないのだ。
一方で,普通の人もいる。当然だ。このばらつきが,何というのか,アマオケの演奏を聴くときの面白さでもある。
● まして,このOGオーケストラは常設ではないのだからね。その都度集まって,終わったら解散。練習の時間だってそんなにはとれないだろう。
それでもここまでやれる。多少の乱れはいくつかあった。が,疵というほどではない。偉そうな言い方で申しわけないけれど。
● ベト7は気持ちゆっくりめだったようだ。フルートもオーボエも1番は,栗田さん,山本さんではなく,別の人。
それでも主役パートをピシッとこなす奏者がちゃんといるわけだよね。
● 宇女高オーケストラ部の水準の高さについては,直接感じる機会があった。その現役生が何人か出ていたようだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿