さくら市氏家公民館
● 3年前に一度聴いている。客席の雰囲気は3年前と同じ。登場団体は,喜連川中学校,氏家中学校,さくら清修高校,Jr.ウインドハーモニーうじいえ,さくらウインドアンサンブルの5団体。
開演は午後2時。入場無料。
● トップバッターは喜連川中学校吹奏楽部。和田直也「彼方の光を掴むとき」を演奏。こぢんまりとしている分,まとまりがいいんだろうな。
楽譜のとおりに吹くだけでいっぱいいっぱいなんだと思う,実際は。
ところが,ステージから届いてくるのは音楽になっているし,その音楽にたしかに個性というか,奏者の解釈というか,そうしたものが含まれているように思われる。
● 次は氏家中学校と喜連川中学校が合同で,ロースト「ヴォルケーノ」と,「J-BEST'15(2015年J-POPヒッツメドレー)」を演奏。
ホルンに注目。喜連川中1,氏家中3の4人。いずれも女子。吹奏楽曲はあまたあるけれども,どの楽器が活躍するとか,しないとか,そういうことはあまりないんだと思う。コンチェルト的なものを除けばね。
● この曲だってホルンの出番が多いというわけではない。なんだけれども,ホルンが安定していると,全体が落ちつく。
ホルンは小さな操作ミスで大きく音が狂うから,取扱いが難しい。が,安心して聴いていられた。聴衆に安心感を与える所以は,姿というか,吹いているときのたたずまいにあるように思う。
● ぼくはテレビをまったく見ない生活を始めてまる2年になる。それで不都合は感じないんだけど,最近のポップスはまるでわからない。
テレビでも(昔の言葉でいうと)歌謡番組はほとんどないんでしょ。けど,ドラマの主題歌とかはね,テレビを見てれば覚えるんだと思うんですよね。
どうも,「J-BEST'15」の中にぼくが知っているメロディーはなかったようだった。
● さくら清修高校吹奏楽部。喜連川中学校よりもさらに少人数。ディズニー・プリンセス・メドレーと「Let's Swing!」。
ティンパニを担当していた女子生徒の,音を払うときの仕草がかっこよかったね。サッと鼓面をなでて音を止める仕草。
ステージでのパフォーマンスなんだから,こういう見た目を等閑に付してはいけないんでしょうね。かっこいいって大事なこと。
● ただし,ここはティンパニの美味しいところかもね。もともと目立つ位置取りができるパートだ。
ほかの楽器じゃなかなか,そこまでのパフォーマンスはしたくてもできない。
● Jr.ウインドハーモニーうじいえ。メンバーは小中学生であるらしい。氏家中の生徒も入っているのだろうな。学校の部活と掛け持ちって人もいるんだと思う。
GReeeeN「オレンジ」,ロジャース「私のお気に入り」,スウェアリンジェン「アヴェンチュラ」の3曲。と書いているけれども,プログラムノートから引き写しているわけで,たぶんすべて初めて聴く曲だと思う。
● さて,その出来映えたるや。いや,巧いんですね。きっちりと仕上げてきてるっていう印象。
小中学生がここまでやるということを,ぼくらは肝に銘じておかないといけないと思った。子供じゃない。小さな大人だ。
● 最後は,さくらウインドアンサンブル。岩村雄太「『怒りの日』の主題によるパラフレーズ」,久石譲「Stand Alone」,「およげ! たいやきくん in Swing」の3曲。
正真正銘の大人の安定感。
● 音楽っていうか,演奏っていうのは,楽しそうだからやってみようと思ったっていうのが,正統な始め方なのだろう。で,実際に楽しかったから今も続けていますよ,と。
楽しめるところまで行くにはそれなりに時間がかかるもので,その間は止めない努力が必要なんだとしても,楽しめるところまで到達できればしめたもの。
そういうところまで到達した大人が,リラックスして楽しんでいる。そういう風情。
● 最後は以上5団体の合同演奏。「アフリカン・シンフォニー」と「愛を叫べ!」。
途方もない大編隊になった。「アフリカン・シンフォニー」は大編隊向きなんですか。ただただ,圧巻という感じ。音の厚みって数だけで決まるものではないはずだけれども,これだけいれば否応なく厚くなる。音が割れてしまうこともなかったようだ。
● アンコールを2曲加えて,終演となった。ご馳走さまでした,っていうか,そういう感じ。
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