2016年11月28日月曜日

2016.11.19 LINE-T Saxophone Ensemble 3rd Concert

宇都宮市立南図書館 サザンクロスホール

● 県内にクラリネットやフルートのアンサンブルがあることは知っていたけれど,サクソフォンもあったのか。しかも,今回が3回目だという。迂闊なことだった。
 開演は午後2時。入場無料。

● プログラム冊子に載っていた紹介によると,LINE-TのLINEは“つながり”で,Tは“手塚正道”。手塚正道つながりということらしい。
 では,その手塚正道とはそも何者? これがよくわからないんだけれども,ともかく,手塚正道さんが中心になっているユニットであるようだ。

● 約90分のコンサート。2部構成。演奏された曲目は次のとおり。
 第1部
 マゼリエ ファンタジーバレエ
 ピエルネ 民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
 村松崇継 生命の奇跡
 第2部
 ゴスペル・メドレー-アメージング・グレース,アイ・ウィル・フォロー・ヒム
 スタジオジブリ・メドレー-海の見える街,風の通り道,人生のメリーゴーランド
 和泉宏隆 宝島
 フォスター Winter Games

● 以前,管弦楽の演奏を聴いていて,サクソフォンの音をクラリネットと間違えたことがある。その程度の耳の持ち主が,まぁ,あまりアレコレと言わぬが身のためだ。

● サクソフォンって,対応域が広いというか,単独でもかなり多様な表現ができる楽器だと思う。ソプラノサックスからバリトンサックスまであるわけだから,それらをすべて使えばそれこそミニオーケストラ的にもなる。アルトサックスだけでもいろんな音を吹き分けることができそうだ。
 つまり,何が言いたいかというと,ぼくがサックスをクラリネットと間違えたのも,無理からぬところがあるんじゃないかってことなんだけどね。いやいや,間違えないだろ,普通,ってか。

● 出演者の中に「ご来場のみなさまにお楽しみいただけますよう,私自身が全力で楽しみたいと思います」と書いている人がいた。
 “楽しむ”という言葉を独特の意味で使う人がいる。SMAPの木村拓哉君だ。木村君は「今を全力で楽しむ」という言い方をする。ドラマで主役を演じているときも,ステージで歌っているときも,「SMAP×SMAP」でコントをやっているときも,全力で楽しんでいるのだろう。
 つまり,木村君のいう“楽しむ”を日常用語の楽しむと受け取ってしまっては,微妙に間違えることになりそうだ。

● 今回の出演者の「私自身が全力で楽しみたい」というのも,たぶん同様だろう。正真正銘,自分が楽しんでしまっては,聴き手を楽しませることはできない。
 練習だってそうだよねぇ。楽しい練習をしちゃったんじゃ,上達しないのじゃないかと思う。楽しくない練習を楽しみながらする,という達人の境地を目指すというならわかるんだけど。
 聴き手を楽しませるために自分が楽しんでいるフリをする,そのようにして客席を盛りあげる,というのは大いにありそうだ。そういう意味での言葉だと受け取っておくべきでしょうね。

● そうしてそれは達成されていたようだ。つまり,楽しい演奏会だった。
 手塚さんのキャラクターによるものだろうか。チームワークが非常にいい。チームで閉じていないで,外に向かって開かれているようでもある。
 演奏水準がどうこうという以前に,こういったところが誘引力になるのではないかと思わせる。後味のいいコンサートになった。

● 第2部では宇都宮工業高校吹奏楽部の生徒さんたちも登場。若さっていうのは,それだけで力を持っている。それがうまく出ると,強力なアシストになれる。
 LINE-Tの側が高校生をノセることに成功したというべきなのかもしれないけれど,どっちにしても,高校生が存在感を発揮していた。

2 件のコメント:

  1. 舩山様,私達の演奏会に足をお運びくださいましてありがとうございました。また,話題として取り上げて頂いて感謝しております。私達のアンサンブルは年に1回の演奏会,そして,グリムの館などのイベントに出演させて頂いてる団体です。サクソフォンの可能性を追究し,個々の演奏技能を向上させるために結成された団体です。自分達も音楽を楽しみますが,演奏を聴いてくださる観客の皆様の為に最大限のパフォーマンスを心掛けております。また何かの機会に舩山様と出逢えることを楽しみにしております♪

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    1. ありがとうございます。楽しませていただきました。
      皆様の演奏に付いていけるように,耳を鍛えないといけないのですが,サクソフォンはあまり聴く機会のない楽器ですし,サクソフォンのみのアンサンブルとなるとなおのことです。
      生で聴ける機会をこまめに捕らえていきたいと思っています。

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