東京芸術劇場 コンサートホール
● 池袋の東京芸術劇場へ。「第6回音楽大学フェスティバル・オーケストラ」の演奏を聴くため。首都圏の9つの音楽大学の合同チーム。4月から社会に巣立つ4年生もいるらしい。
開演は午後3時。席はSとAの2種で,S席が2,000円。チケットは,昨年11月の音楽大学オーケストラ・フェスティバル(桐朋と昭和音大が登場した回)のとき,ミューザ川崎で買っておいた。
● ぼくの席は1階のE列。前から5列目。少々以上に前すぎた。木管や金管の奏者は見えない。弦奏者の陰に隠れてしまっている。
その代わり,ヴァイオリン奏者は,今,息を吸ったな,っていうところまでわかる。表情はむろんのこと。
どっちがいいかっていうと,でも,すべてが見えるところがいいね。もう少し後ろか,2階席の前方。
● 曲目はドビュッシーの「海」とマーラーの6番。指揮は高関健さん。昨日,同じ曲目でミューザ川崎でも演奏している。
開演前に高関さんのプレトークがあった。これって,客席サービスの一環として,山県交響楽団が始めたことでしたっけ。どうなんだろうな,これで客席は盛りあがるんだろうか。
ぼく一個は,演奏会には演奏以外のものは一切ない方がいいと思っているんだけど。
● 1年間で60回程度のコンサートを聴いている。多すぎるだろ,1年に1回しか聴いてはいけない,と言われたら,たぶんこの演奏会を選ぶと思う。
濃密な演奏だ。直接音の音圧が息苦しいほど。若いというのはそれだけで力を持つのだと思わせる。ぼくらは若さの前に敬虔でなければいけない。
第一,マーラーの6番を生で聴ける機会はそんなにない。まして,21,2歳の溌剌ともの怖じしない演奏で聴けるなんてのは,僥倖というしかない。
● 感想は以上で尽きている。細かいことを書いても仕方がない。
ステージ上の奏者の躍動。ステージから発せられる音の連なりがこちらを圧倒する度合い。この2点において,この演奏会は聴くに値する。いや,ぜひ聴くべきだ,聴きたい,と思わせる。
● 29年度も音楽大学オーケストラ・フェスティバルは開催される。どうにか都合をつけて,奥州街道を南下して,彼らの演奏に接したいと思うだけだ。
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