さくら市氏家公民館
● 午後6時半からはディーバ・トリオのジャズコンサート。入場無料。主催はさくら市国際交流協会。
したがって,開演前に協会理事長のあいさつがあった。でも,おざなりのあいさつじゃなくて,ちゃんと気持ちが入っていた。本人自身,ジャズが好きなのかもしれない。
● ディーバ・トリオのメンバーは,シェリー・マリクル(ドラムス),植田典子(ベース),大野智子(ピアノ)。日米の女性3人で構成。もちろん,3人ともアメリカに住んでいる。
そこにギターの井上智さんが参加。
● 第1部はこのメンバーで,アイムウォーキングなど5曲を演奏。第2部は氏家小学校の吹奏楽部が加わって,ディズニーソングなど2曲を。
小学生の演奏を聴くのは初めてだった。ここまでできるのかと思いましたね。もちろん,たどたどしさはあったりするんだけれども,サマにはなっているっていうね。誰が指導者かってのも大きいんだろうけど。
そのあとはまたトリオ+井上さんで数曲を演奏し,アンコールを含めてたっぷり2時間,サービス満点のコンサートだった。
● お客さんの平均年齢はかなり高い。ぼくも引きあげている側の一人だけれど,老人クラブの催しなのかと思ってしまうほどだ。
ジャズとか音楽ではなくて,まったく別の催しであっても,この人たちはここに来るんだろうなぁ,と。が,これは田舎では普通に見られること。
● 幕間のトークで「石の蔵」が紹介された。隣町(那須烏山市のこと)のジャズ狂の会社社長が作ったスタジオ。その社長氏は,他にも,トラックに楽器やアンプ一式を積みこんで,動く野外ステージに仕立てているそうだ。井上さんもここでギターを教えているとのこと。
そういう粋人というか狂人の存在って大きいよね。やることのイチイチに魂がこもるだろうからね。
田舎にもいるんだね,こういう人。たぶん,よそからやってきた人なんでしょうけどね。ずっと地元にいると,そういうことって発想に引っかかってこないものな。
● 出演者で司会を務めた大野さんが,この催しについて,「すばらしいこと。特に脳が発達していく時期の小学生にとって,演奏したりコンサートを聴く機会があるのは,情操を養うためにも重要なこと。これからもさくら市を見守っていきたい」と言われた。
もちろん,リップサービスなのだと思う。けれど,音楽と情操との間には無関係という関係しかないというのがぼくの意見。
● 音楽を演奏したり聴いたりすることによって,情操が培われるなんてことはないですよ。
早い話が,もしそうなら,ステージで演奏している人たちは例外なく豊かな情操の持ち主ってことになりそうだけど,実態はどうかといえば,他の集団とさほど変わらないんじゃないのかな。
● 人のことを言わずとも,自分を顧みればすぐにわかる。音楽を聴くことが情操に何らかの影響を与えたとは思えない。
好きだから演奏する,好きだから聴く。それでいいのであって,情操に限らず,そこに何らかの実利を入れこむと,たいていはおかしなことになるんじゃないか。
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