約2時間のコンサートが終了した直後の満足感は,他のものでは代替できません。この世に音楽というものが存在すること。演奏の才に恵まれた人たちが,時間と費用を惜しまずに技を磨いていること。その鍛錬の成果をぼくたちの前で惜しみなく披露してくれること。そうしたことが重なって,ぼくの2時間が存在します。ありがたい世の中に生きていると痛感します。 主には,ぼくの地元である栃木県で開催される,クラシック音楽コンサートの記録になります。
2012年7月7日土曜日
2012.07.07 宇都宮大学管弦楽団第73回定期演奏会
宇都宮市文化会館大ホール
● 7月の初っ端は宇都宮大学管弦楽団。開演は午後6時。
● ロッシーニの「どろぼうかささぎ」序曲で賑やかに始まり,哀感というか,祭りの後の淋しさを内包したシベリウス「カレリア組曲」につないで,メインのシューマン第1番「春」。
アンコール曲はヨハン・シュトラウスのポルカ「雷鳴と雷光」。
● 七夕の日は天気が悪い。今年も雨だった。彦星と織姫もずっと会えないままで,焦れているのではないだろうか。
その天気に加えて,メインがシューマンとあっては,お客さんの入りが心配されるところだ。って,ぼくが心配する話でもないんだけどね。
けれども,ホール1階席の7割は埋まっていた(2階席かなり空いていたけど)。ほぼ,いつもどおりのお客さんが来ていた感じ。
● 弦は皆さん,達者なものですな。ティンパニは目立つ位置にいるから,どうしたって注目されるんだけど,切れの良いバチ捌きを見せてくれた。なにげに目立っていたのがフルートの男の子。
若い人たちの演奏ってのは,若いというそれだけで魅せるところがある。只今現在の若さそのものが持つ魅力。可能性をたくさん保持しているといったことまで含めてどうこうじゃなく。
● 楽しい演奏会だった。後味が良かった。指揮者の井崎正浩さんの人柄のゆえかもしれないし,学生たちの素直さのゆえかもしれない。
● 宇都宮中央女子高校の生徒がグループを作って聴きにきていた。吹奏楽部で自身も楽器を演奏しているのだろうか。先輩が団員の中にいるんだろうかね。
もしそうなら,とてもいいことだよね。他校や他楽団の演奏を実地に聴いてみるって大事なことで,それをしないと自分たちの立ち位置が見えてこないもの。逆に,それをしているのは研究熱心だってことだよね。
こういう生徒がいるのなら,中央女子高吹奏楽部の演奏も聴いてみたいと思いましたね。
● 次回は12月15日。チャイコフスキーの交響曲第2番を演奏するらしい。5番や6番はしばしば聴く機会があるけれども,2番はまだ聴いたことがない。
それと,嬉しかったのが栃響の第九と日程が重ならないこと。昨年は重なったんですよね。重なれば当然,どちらかを捨てなければならなくなる。ラッキーなことに今年の冬は両方聴ける(栃響の第九は16日)。
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