栃木県総合文化センター サブホール
● トリオ・ラ・プラージュとはそも何者? 音楽好きで楽器がメチャ上手な美人3姉妹,キャッツ・アイみたいなものですな。リンク先をご覧ください。
● 3人とも「コンセール・マロニエ21」の第1位受賞者で,それがきっかけで結成されたトリオ。この総合文化センターや那須野が原ハーモニーホールで毎年,トリオで,あるいは単独で,演奏会を行っている。
それぞれホールが招聘してのものかと思われるけれども,中にはあまりお金にならないだろうなと思えるのもある。彼女たちはよく付き合ってくれている(とぼくには思える)。
● ペアとかトリオって,けっこうソチコチでできては消えていると思うんだけど,10年も続くってのは相当以上に珍しい。しかも,トリオ・ラ・プラージュの場合,活動の実績が濃い。
トリオの中心はピアノの渚さんかと思われる。田口さん(ヴァイオリン)と近藤さん(クラリネット),それぞれ個性が強かろうに,渚さんが自らを空にしてまとめている。
いや,違うのかもしれない。違うのかもしれないけれども,傍目にはそう見える。見ようと思えばそう見える。
● この10周年記念公演は,宇都宮と東京で行われる(東京公演は10月5日)。でね,東京公演のチケットは4千円なのに,宇都宮公演は千円なんですよ。なんでこんなに差がでるのかといえば,宇都宮公演は総合文化センターの自主事業として開催されたからだろうね。
このトリオの2時間の演奏を千円で聴けるってのは,まぁね,栃木県民の特権でしょうね。東京公演を聴く人には申しわけないくらいのものですね。
それもあってか,サブホールはほぼ満席。左右の桟敷席を除けば,9割は埋まっていた。特権は行使すべし。開演は午後2時。
● でもね,彼女たちにとって,問題は東京公演でしょうね。白々しい響きが混じってしまったら幾重にも謝るけれど,東京でどうか成功してほしい。
渚さんが挨拶で言っていたけれども,10周年を機に今日からまたスタート。そのスタートも東京での成果いかん。
● 曲目は次のとおり。
モーツァルト「連弾のためのソナタ 変ロ長調」。次に,チャイコフスキーの「組曲くるみ割り人形」より抜粋。いずれも,トリオ・ラ・プラージュが自分たちのためにアレンジしたもの。
3曲目はバルトークの「コントラスツ」。
15分の休憩をはさんで,後半はベルク「室内協奏曲」より第2楽章(アダージョ )。
最後はシュトラウスの「薔薇の騎士」。これは当然,トリオ・ラ・プラージュがアレンジしたもの。
● 演奏についてぼくがどうこう言うのは,天に向かって唾するようなもの。ステージから流れてくる音に,ただ遊ばせてもらうだけ。
ベルクを生で聴くのは初めてだったんだけど,幾何学的というか,「ドラえもん」に登場する22世紀的なというか,カクッカクッとした感じが面白かった。ただ,この面白さって,すぐに飽きてしまいそうな感じね。
● 田口さんを前回見たのは,2010年1月,同じ総合文化センターのサブホールで開催された「フレッシュアーティスト・ガラ・コンサート」だった。そのときと比べるとね,色香がたっぷり乗ってるんですよねぇ。何事かと思うほど,色気をまとっている。すんげぇキレイになってる。何があったのだ?
ピアノとヴァイオリンとクラリネット,同じように演奏してれば,最も体力を消耗するのはクラリネットだと思うんだけど,近藤さん,そういう素振りを見せない。
● プログラムの末尾にトリオの10年間のスナップ写真が何枚か掲載されている。渚さんが笑いの種にでもしてもらえればと言ってたけど,本当に笑いの種にしたら怒るよね。
でもまぁ,可愛らしかったんだねぇ,10年前。10年かぁ・・・・・・。
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