宇都宮市文化会館 大ホール
● 一昨年に続いて,二度目の拝聴。開演は午後2時。入場無料。
一昨年は男子生徒はゼロだったのに対して,今回は36人中2人が男子だった。女子しかいないと何か困ることがあるかといえば,たぶん,それはないんだと思うけれども,たとえ少数とはいえ男子がいると,何がなしホッとするところがある。
ぼくが男だからか。そういうわけでもないと思うんだけどね。
● 第3部ではラヴェルの「ボレロ」を演奏。こういう曲を演奏してノーミスで通せたら素晴らしい。躓きの元がそちこちにある。
高校生にとっては挑戦だったと思う。善戦していたと思いました。
● 挑戦だとすれば,ノーミスで通すよりも,もっと大事なことがあるのかもしれない。演奏する側にしかわからないこと。
ぼくとしては,脳天気に,まず曲に負けないことだね,とか言いたくなる。曲に圧倒されないこと。オズオズと曲に対さないこと。
といっても,この曲に対するに,そういう姿勢を取れる人なんているのか,っていうことだよね。
● 「オペラ座の怪人」は楽しそうにやっていたように見えた。それが一番だ。これをトリに持ってきたのは正解だったと思う。
● 第1部ではラフマニノフの「交響的舞曲」も演奏した。第3楽章のみだったけれども,「ボレロ」といい「交響的舞曲」といい,クラシックの正統派を揃えてきた感じ。
こうした選曲って,吹奏楽ではわりと見かけない。とにもかくにも,これらを形にできるっていうのは,基礎体力には問題がないってことですか。
● 吹奏楽に必ずあるのが課題曲の演奏ですね。コンクールの課題曲ね。コンクールがいくつもあるようなんだけど,これ,功罪の両方があるんだろうな。
高校吹奏楽の指導者層の間にも,コンクールの是非については賛否両論あるのじゃないかと推測する。いや,両論だけじゃなくて,百花繚乱的な意見があるのかもしれない。
● 一部の曲は,顧問の先生ではなく,佐川聖二さん(元東京交響楽団首席クラリネット奏者)が指揮した。佐川さんの指導をどのくらいの頻度で受けているのかわからないけれど,学校側も力を入れているんだろうか。そうそう予算はないと思うんだけどね。
ただ,佐川さんの背中を見るだけでも上達する年齢なのかもしれない。高校生って。
● 司会者もいて,CRT栃木放送アナウンサーの福嶋真理子さん。ご自身も音大でトロンボーンを専攻していた。さすがに詳しい。
うるさくならない程度に蘊蓄を披露していた。
● 惜しむらくは,客席がやや閑散としていたこと。ステージでこれだけの演奏をしているのに,客席がこれだけなのはなんでなんだろ。
部員が36人と少なめであることですか。それもあるにしても,それだけでもなさげだな。ちょっともったいない。
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