開演は午後2時。入場無料。
曲目はオール・ラヴェル。次の3曲。指揮は久世武志さん。ピアノは山田剛史さん。
ラ・ヴァルス
ピアノ協奏曲 ト長調
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲
● オール・ラヴェルでなければ,横浜まで出張ることはなかったと思う。昨年7月にスペイン国立管弦楽団で聴いた「ボレロ」の印象がまだ残っている。
自分のいるホールがそのまま宇宙のすべてになったような感覚。あんな感覚をまた味わえればと思ったんだけど,なかなかそういうわけにはいかない。あれは「ボレロ」なればこそ,でしたね。
● 少し出遅れたせいもあって,座った席が2階の左翼席の2列目だった。ステージの全部は視野に入らない。
前列に座った人の頭が邪魔になることはないけれども,落下防止の手すりはどうしたって目に入ってくる。ステージと自分の間に防護柵のポールがある。それが邪魔だ。
そのせいだけにするつもりはないけれど,どうも演奏に没入できなかった。
● そこで。休憩時に比較的空いていたP席に移ることにした。中央の2列目。P席は初めてなんだけど,これはすごい。何がすごいって,ステージがほんとにすぐそこにある。
指揮者を正面に見るから,自分も指揮されているような感覚を味わう。
● さらに,打楽器がもっとも近くにあり,その先に金管,木管。ヴァイオリンは最も遠いところから聞こえてくる。不思議な感じだ。
コンミスがよく見える。どの位置からもコンミスはよく見えるのだな。それでこそ,コンミスは第二の指揮者の役割を果たすことができるわけか。そうだったのかという発見。
● 普通に客席からステージを見ると,奏者はオーラをまとって見える。仰ぎ見る感じになる。
が,P席から見ると,それがないっていうのも発見だった。実物大の彼ら彼女らを見ることになるっていうかね。
で,ここの楽団員の平均年齢はかなり若いことがすぐにわかった。現役の学生もいるんじゃなかろうか。ひょっとしてひょっとすると,高校生もチラホラいるんじゃなかろうか。
後日,プログラムノートを確認したら,「団員の多くは大学生や院生」とあった。所属大学のオケのほかに,この楽団でも活動しているということだろう(同じことを前回も書いているなぁ)。
● 入場無料なんだけど,終演後にカンパを募る。これだけ若々しくて,キビキビした演奏を聴かせてもらったのだから,カンパに応じるのはやぶさかではない。
ただね,もっと堂々とやったらいいと思った。カンパ箱ももっと大きい方がいい。遠慮がちという風情があって,それだと出す方も出しにくい感じがした。カンパを募っていることに気づかない人もいたはずだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿