2018年6月30日土曜日

2018.06.24 東京アマデウス管弦楽団 第8回室内楽演奏会

豊洲シビックセンター ホール

● 東京アマデウス管弦楽団の室内楽演奏会。2014年にアマデウス・ノネットの演奏会を聴いたことがあるんだけど,なんか頭がこんがらかりそうなんですが。
 今回の室内楽演奏会とアマデウス・ノネットはどういう関係? ノネットの他にも,ユニットがあるらしいんだけど,そういうものを吸収する形での室内楽演奏会なんだろうか。
 ま,そのあたりはこんがらかったままでも,特段の支障はないんだけどさ。

● 開演は13:30。入場無料。アマデウス・ノネットのときは有料だったんだけどね。
 まず,曲目を。

 シューマン ピアノ四重奏曲 変ホ長調
 ハイドン ピアノ三重奏曲 第21番 ハ長調
 メンデルスゾーン ピアノ三重奏 第1番 ニ短調

 シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調
 モーツァルト 弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調
 ストラヴィンスキー 「兵士の物語」三重奏版

 ブラームス 弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調
 ヴィラ=ロボス 「ジェット・ホイッスル」
 イベール 木管五重奏のための3つの小品

 ヴィヴァルディ 『調和の霊感』 第8番 イ短調,第10番 ロ短調
 エルガー 弦楽のためのセレナーデ ホ短調

● これだけやるんだからロングランになる。終演は18:45だった。これほどの長丁場に付き合うのは,2部門開催だった頃の「コンセール・マロニエ本選」以来。
 ほかに,ドヴォルザークのピアノ三重奏曲第21番も予定されていたが,これはなくなった。出演者体調不良のためとアナウンスされたんだけど,本当にそうなのかね。
 観客も次第に減って,最後の方は出番を終えた団員が客席で聴いていて,それが過半を占めていたかも。中には,厳しい目を注いでいた団員もいたようだ。

● ぼくのような浅い音楽ファンは,こうした室内楽曲を聴くことはあまりない。オーケストラ主体になる。CDでもあまり聴かない。やはり,オーケストラが主体になる。
 したがって,室内楽曲については聴いたという体験の絶対量が圧倒的に不足した状態だ。

● 室内楽曲は聴き手を選ぶんだよね。聴き手が試される。交響曲や協奏曲なら,とっかかりはいろいろありそうだけども,室内楽曲は待ったなし,みたいな。
 ポンと差しだされて,あんたにこれがわかる? と意地悪く訊かれたような。ヘボな聴き手はそう思ってしまう。

● それで困るのは,記憶が次々に上書き保存されてしまうことだ。前の曲の記憶が消えてしまう。ので,憶えているのは最後のエルガー「弦楽のためのセレナーデ」だけだったりする。
 これらすべてを並列保存して記憶にとどめることのできる人は,それだけでも相当な聴き手と言っていいのではないか。

● そこをあえて,印象に残ったものをあげると,まずはストラヴィンスキー「兵士の物語」。曲じたいがアグレッシブ。したがって,演奏も。
 ブラームス「弦楽六重奏曲」。ブラームスならどれを聴いても損はないという安心感。ヴィヴァルディ「調和の霊感」第10番。これ,CDは持っていたろうか。
 中でも「調和の霊感」第10番。これはCDを調達しないと始まらない。

● この楽団は東京大学音楽部管弦楽団のOB・OGによって結成されているらしいのだが,年代が幅広い。こうした楽団においては,年齢よりも実力が揃っていることの方が重要なのだろう。その意味で年代云々はあまり問題にならないのかもしれない。
 が(それはいったん置いておいて),異なった年代の人たちが集まって一緒にやると,何かいいことがあるんだろうか。つまり,それぞれの年代に属する人たちに裨益するところがあるんだろうか。若い人が割りを喰うことが多いような気がするんだが。
 大きなお世話ながら,そんなことをちょっと思ってみた。

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