JTアートホール アフィニス
● 上野から銀座線で虎ノ門へ。虎ノ門で降りるなんて少なくともこの30年間はなかった。まず縁のないエリアだ。
官庁街がすぐ近く。あとは銀行。それでも,ありがたいことに吉野家がある。ネギ玉丼を食しましたよ。宇都宮と同じ400円。
地代や家賃はぜんぜん違うだろうに,元は取れるのかとか,余計なことを考えたくなりますな。中国からの留学生のアルバイトでまかなっているようだった。
● ところでアマデウス・ノネット。“フロイデ”には「東京アマデウス管弦楽団メンバーによる九重奏他の演奏会です。普段あまり耳にする機会がない九重奏を,素敵な響きのJTアートホール アフィニスにてお楽しみ下さい」とあった。
東京アマデウス管弦楽団の演奏は昨年の3月に聴いて,度肝を抜かれた。そのメンバーの九重奏ならば,わざわざ東京まで行っても行った甲斐は必ずあるだろう。
開演は午後2時。チケットは1,000円。
● 曲目は次のとおり。
オンスロウ 九重奏曲 イ短調
シュペルガー 独奏コントラバスとフルート・ヴィオラ・チェロのための四重奏曲 ニ長調
ラハナー 九重奏曲 ヘ長調
● 言うも愚かながら,いずれも初めて目にする作曲家だ。それぞれ,CDは出ているようだけれども,ぼくは持っていない。
「あまり耳にする機会がない」どころか,ひょっとしたら一期一会になるかもしれない。
● 笑っちゃうしかないほど上手だってのはわかるんですよ。でも,そこから先がね。こちらが音楽に分け入っていけない。
こうしたあまり知られていない曲を聴かせると,聴衆の鑑賞レベルがわかりますなぁ。ぼくには難解に過ぎたというのが正直なところ。
● シュペルガーの曲で一番美味しいところを持って行くのは,コントラバスではなくてフルート。音色的に目立つし,いろんなことする(させられる)し。どんな演奏にするかの主導権を握っているのはフルートなんじゃないかと思った。
そのフルートがお見事。おそれいりましたという感じ。
● CDを手当してまでこれらの曲を聴くことがあるか。ないと思う。耳にする機会がないのについては,ないなりの理由があるんだなと思った。
こちらの感度の悪さを棚にあげたうえでの妄言かと思うんだけど。
● 小さなお子さんが何人か,親に連れられて来てたんですけど。演奏が始まると静かに聴いていた。たいそう感心した。っていうか,驚いた。
大人の世界に紛れこんで,彼らなりにほどよい緊張感のなかで過ごしてたんだろうなぁ。
● 終演後,外に出るとミンミンゼミの鳴き声が聞こえてきた。セミ,いるんだねぇ。樹木が多いもんな,東京って。公園の面積はどうなのか知らないけれども,緑の総計は相当なものになるだろう。
帰りは新橋まで歩いた。この暑いなかをスポーツ自転車をこぐ人がけっこういる。パワフルだな。栃木でも増えているけどね。
● で,新橋まで来れば,ついでに銀座を見てみようかと思うわけで,ふらふらと歩きましたよ。新橋と銀座って道路一本隔てるだけなのに,雰囲気がガラっと変わる。その不思議感は,田舎者には慣れることがない。
本を1冊買って,帰ってきた。
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