2013年6月30日日曜日

2013.06.29 東京農工大学管弦楽団第18回サマーコンサート

ルネこだいら 大ホール

● ふらんすへ行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し
 ぼくとすれば,フランスなんぞへ行きたいとはさらさら思わないが,東京なら行ってもいい。といっても,東京でやりたいことがあるわけではない。べつに用事はない。東京だって,ぼくに用事はないだろう。
 というわけで,意気はあまりあがらないんだけれども,東京に出かけてみることにした。宇都宮駅で「都区内りんかいフリーきっぷ」を買おうと思った。ら。この切符,なくなってたんですね。あら,残念。普通に東京(山手線内)までの切符を買った。

● もう何年,新幹線に乗ってないかなぁ。新幹線を使うほど忙しい暮らしはしていない。東京だったら,在来線で充分。在来線のグリーン車,かなり楽ちん。
 のだが。在来線のグリーン車にももうだいぶ乗ってない。宇都宮からならまず座れるからね,グリーン車の必要はあまり感じないっちゃ感じないんだけどね。
 それ以前に,おまえ,グリーンに乗れるほど稼いでいるのか,と問われると,黙って俯くしかない,っていうところがなぁ。

● 「フロイデ」をツラツラと眺めて,東京農工大学管弦楽団の演奏会を聴きに行くことにした。
 国立大学の中ではかなり地味めな存在ではあるまいか。この大学がどういう大学なのかは,名前から推測できる以上のことは知らない。知らなくても支障はない。

● 会場のある小平にはどうやって行けばいいのか。普通に新宿から西武線に乗った。これで正解なんだけど,正解以外の行き方もあったよなぁと,少々反省も。川越の方から入ってみるとか,JR武蔵野線のどこかの駅からのアクセスを考えるとか。
 ところで,ぼくはよほど田舎者で,新宿は手に負えないっていうか,駅の構内で迷子になることもあるくらいでさ。昔はどうにかなってたと思うんだけど,サザンテラスができてから,ほんとわかりにくくなった。
 で,今日は,西武新宿駅に行くのに手間取っちゃってさぁ。こういうところをスイスイ歩ける人って,凄いなぁ。と,田舎者は思うのでありました。

● 開演は午後2時。入場無料。曲目は次のとおり。
 ボロディン 歌劇「イーゴリ公」より序曲
 グリーグ ノルウェー舞曲
 ドヴォルザーク 交響曲第8番

● なんだけども,主には新宿で乗換に余計な手間をかけたために,会場に着いたのは2時を5分ほど過ぎていた。
 なので,1曲目の「イーゴリ公」序曲が終わるまでロビーで待つことになった。演奏者や時間どおりに来たお客さんに迷惑がかからないように,ちゃんと対処がなされていたということですね。当然,こうでなければいけませんよね。
 というわけで,ちゃんと聴いたのは「ノルウェー舞曲」から。

● 高橋誠也さんを常任指揮者に迎えている。恵まれているといっていいんでしょうね。
 その高橋さんがプログラムに載せている文章によると,「昔は大学に入学してから楽器を手にする,言わば初心者が多く,4月からほぼ1年掛けて曲を仕上げることが精一杯でした。ところが最近では高校時代から,又はもっと前からの経験者が多くなり,数か月で曲を仕上げることができるようになったので,サマーコンサートを考えるようになったと思われます」とある。
 普通の大学に入学する学生でも,そういう子が増えているんですねぇ。こういうところが日本の足腰の強さなのかなぁと,チラッと考えた。豊かだってことがその前提なんだけど,豊かさをどう消費するかってのは色々あるわけだからさ。

● 高橋さんは,また「学生たちは若者らしく好きなことに情熱を傾けて練習に没頭していて,肝心の学業の方は?と心配になるほどです」とも書いている。
 すべての楽団員がそうだってわけでもないんだろうけど,好きなことに没頭しているって羨ましいね。ほんとに羨ましい。なぜなら,そういう経験をぼくは持ったことがないからなんだなぁ。
 学業なんざ,どうにでもなる(ならないか)。没頭優先でいいんでしょうね。っていうか,そうでなければならないものでしょうね。

● というわけだから,演奏も聴きごたえがあった。「ドヴォ8」3楽章の優雅な旋律を演奏しているときのヴァイオリンの弓遣い。あ,こういうふうにやってたのか,っていう。
 アンコールは,ブラームスのハンガリー舞曲5番。1年生も何人か加わって大所帯で演奏。

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