宇都宮短期大学 須賀友正記念ホール
● 宇都宮短期大学管弦楽団って,その存在を知らなかった。年に1回か2回の定期演奏会を開催しているわけではない。常時活動しているわけではないようだ。
今回は文化庁の助成を受けてのコンサート。併せて,「創立50周年プレイベント」であり,学園祭である彩音祭の行事でもある(らしい)。
● 開演は午後1時。もちろん,チラシにもチケット(1,500円)にもそう書かれていたんだけど,どういうわけか2時開演と思いこんでいて。
早めに着く習慣なので1時を回ったあたりに会場に入ったんだけど,当然,演奏が始まっていて,ひと区切りつくまで待つことになった。この種のチョンボ,これが2回目。
● プログラムの特徴はピアノ協奏曲が2つあったこと。モーツァルトの23番とグリーグ。上記の次第で,ぼくが着席したのはモーツァルトの第1楽章が終わったあとになった。
ソリストは,附属高校音楽科の生徒さんが楽章ごとに交替して務めた。吉原麻美さん,川口真由さん,長野美帆子さん。
川口さんは栃木県ジュニアピアノコンクールで大勝を取った人。2年前だったか,総合文化センターで開催されたガラ・コンサートで彼女の演奏を聴いた。まったくこの時期の2年というのは,刮目して待たなければならない期間であって,すっかり素敵なレディになってたんでした。
ピアノの腕前も進歩してるんだろうけど,これはぼくの把握力を超える。望めば芸大も楽勝だろうけど(芸大って,英語だの算数だのの成績も良くないと入れないんだったっけ),さてどうされるのか。
● 23番って,モーツァルトのピアノ協奏曲のなかでも特に知られているもののひとつ。なんだけど,ぼくはあんがい聴いてない。交響曲の40番とか「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」に比べると,ぜんぜん聴いてない。生で演奏される機会もさほど多くないようだし。
加えて,遅刻の咎があって,ステージになかなか集中できなかった。遅刻すると大損こくことになるね。
● 落ち着けたのは,次のグリーグから。こちらは短大の学生が交替で。高橋奈々美さん,清水周さん,小堺香菜子さん。
この曲はCDで何度も聴いている。ライヴでも4回。印象的なのはやっぱり出だし。これで忘れられなくなりますね。
CDで聴くのはもっぱら横山幸雄さんの演奏。必死こいてないサラッとした感じがいいですな。もちろん,実際にサラッと演奏したのかどうかはわかりませんが。
● 休憩後は,チャイコフスキーの5番。鉄板のひとつですよね。右側手前がヴィオラという,わりと珍しい配置(これを通常配置っていうんですか)。
この楽団,現役の生徒・学生に教員,OB・OG。それとエキストラで構成されている(栃木県地域オーケストラとの合同だから,エキストラという位置づけではないんだと思うけど)。
主力はOB・OG。どこかのホールでお見かけした顔も。栃響にもここのOB・OGがけっこういるっぽい。当然っちゃ当然。
● 寄せ集めの難しさはあったんだと思うけど,結果としてオケとしての一体感は確保されていた感じ。個々の技量はさすがで,聴かせどころはきちんと聴かせてくれた。
ぼく的にはファゴットに注目。OGでした。音程が安定してて音のかすれがないのは当然として,輝度が高いっていうか。きめが細かいという印象。
● 第2楽章冒頭のホルンのソロ。現役生がいたようなんだけど,どうして彼女にやらせなかったのかねぇ。またとない勉強の機会なんだから,きっちり勉強させればいいのに。
このコンサートをコンサートとして成功させることを優先したんでしょうけどね。無責任な部外者としては,なんだかもったいないなと思った。
● 最後に「彩音祭讃歌」というのを歌った。指揮者を務めた星野和夫さんが作曲。当然,お付き合いしたけれども,若干の抵抗があったのも事実。なんで来場者にも強制するんだよ,っていう。
ま,小さい話で申しわけないんだけど。
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