2014年11月29日土曜日

2014.11.28 ジャン=フィリップ・メルカールト オルガンリサイタル

那須野が原ハーモニーホール 大ホール

● 昨年12月に那須野が原ハーモニーホールに設置されたオルガンは,「フレンチ・シンフォニックスタイルに特化したオルガン」で(と言われても,何のことかわからないわけだが),その特性を活かすためか,“オルガン・シンフォニーコンサート”を継続的に開催するようだ。
 今日はその1回目。開演は午後6時30分。チケットは1,000円。

● 奏者はこのホールのオルガニストであるジャン=フィリップ・メルカールト氏。曲目は次のとおり。
 メンデルスゾーン プレリュードとフーガ ハ短調
 フランク パストラル
 ヴィドール オルガン交響曲第6番より「ファイナル」
 ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」

● ほぼ満員の盛況。失礼ながら,チケットがこの料金ならまぁ行ってみるかという人が多かったんじゃないかと思う。はばかりながら,ぼくもその一人だ。
 なにせ,これまではパイプオルガンの音色を聴く機会は限られてきたわけでして。オルガンという楽器をどう感じるのか。それもこれからの話。

● 鍵盤と足鍵盤の部分が大きな映像で映される。奏者の指や足先の動きがよくわかるわけだけれども,これがありがたくもあり,邪魔なようでもあり。
 ぼくは主にメルカールト氏の背中を見ていることにしたけども,映像も視界に入ってくる。

● 「田園」のオルガンへの編曲はメルカールト氏自身によるもの。オルガンで聴くと,ベートーヴェンのこれでもかというほどの,主題の繰り返しがより鮮明にわかる(ような気がした)。

● 途方もない大型の楽器であるオルガンを見あげながら,思った。楽器はずっとここにあるわけだ。奏者も原則,一人。身体ひとつでここにくればいいんだよな。楽器の搬入も必要ないし,楽屋もひとつですむ。
 そうしたあたりまえのことが,何だか不思議な気がした。この圧倒的な存在感を放つオルガンを演奏するのに,装備(?)は最小限でいいってことがね。

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