2021年4月30日金曜日

2021.04.11 東京楽友協会交響楽団 第110回定期演奏会

すみだトリフォニーホール 大ホール

● コロナのまん延防止等重点措置が東京に適用された。にもかかわらず,東武電車に乗って,その東京にやってきた。聴きたい演奏会があったのだから仕方がないのだ。
 ま,本当に仕方がないのかどうかは定かではない。東京行きは控えるべきなのかもしれない。どれが最善手なのか。正直なところ,わからない。

● 仮にわかったところで,わかったようにやれるかといえば,それもわからない。これまで東京には二度,非常事態宣言が出ているが,その最中にも東京に出かけていた。宿泊していたこともある。
 普段とあまり行動を変えていない。確たる信念(?)があってのことではない。変えない方が楽だからというのがひとつ。
 もうひとつは,コロナに対してタカを括っているからだ。三密を避けて人の飛沫が飛びかうところに近づかなければ大丈夫だと思っている。実際,そのようにしてきて,今までは大丈夫だった。

● 御託はどうでも,今日はすみだトリフォニーホールで東京楽友協会交響楽団の定演がある。チケットは1,000円で,全席指定&事前購入制。【teket】を利用。
 このやり方にもすっかり馴染んだ。ちなみに,ぼくの席は1階-15列-11番だった。ちょうどいい席が空いていた。
 開演は13時30分。曲目は次のとおり。指揮は森口真司さん。
 プロコフィエフ 交響曲第1番「古典」
 ストラヴィンスキー バレエ組曲「プルチネルラ」
 メンデルスゾーン 交響曲第5番「宗教改革」

● メンデルスゾーンの交響曲で3番,4番以外を生で聴いたことはあったろうか。記憶に残る限りはない,と言いたかったのだが,今年の1月にハイリゲンシュタット・フィルハーモニー管弦楽団の創立演奏会で1番を聴いていた。
 しかし,それだけだろう。5番を生で聴くのは今回が初めてだ。2番はかなり大掛かりになるので,はたして聴く機会があるかどうか。
 ちなみに,今回のプログラム解説でも触れられているが,メンデルスゾーンの交響曲を作曲順に並べると,1→5→4→2→3,となる。

● そのメンデルスゾーンの5番が素晴らしかった。言葉も出ない。端正が基本にあり,力に満ちていて,仕上げは流麗。
 前夜,コロナ隆盛によりキャンセルを受付けるとのメールが入ったのだが,キャンセルした人はいたのだろうか。いたとしたら,その人は選択を誤った。つまらぬ理由で大切なものを捨ててしまってはいけない。

● と思わせる演奏だったということ。東京にはとんでもない水準のアマオケが,ぼくが知っているだけでも十指に余る数存在するが,ここは間違いなくそのひとつ。
 コロナマンボウごときで聴くのを諦めてはいけなかったろうね。

● ストラヴィンスキーはココ・シャネルと愛人関係にあったことを知って,俄然,興味が湧いた。何というミーハー。
 しかしだね,シャネルが愛人に選ぶほどの男なのだから,仕事を通じてただならぬオーラを出していたに違いないのだよね。
 ショパンもそうだったのだろうし,ベートーヴェンも然りだったのだろうが,何かに一心に打ち込んでいる状態を継続している男性っていうのは,魅力的なのだろうと思いますよ。

● その対極にいるのが,女の尻を追いかけている男。若いのに妙に女あしらいが上手い男っているでしょ。けれども,そうだった男は,意外につまらない人生を送っちゃってるでしょ。
 彼の世界にはつまらない女しか入ってこなかったからというのが,たぶん理由の1つだね。類は友を呼んじゃうんだよね。ストラヴィンスキーを研究した方がよろしいでしょう。

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