宇都宮市文化会館 小ホール
今日も都内で開催されるはずの演奏会に行く予定にしていたのだが,無観客試合になった。
で,都内の別のやつを押さえたんだけど,コロナでそれが消えて・・・・・・。東京から宇都宮に出て,2時間の演奏を聴いて,また東京に戻るわけだ。
やってることがチグハグだ。東京に留まって無為に過ごした方が良かったのか。
もう,これはしょうがないね。生まれも育ちも田舎だもん。
● 開演は15時。チケットは1,000円(全席指定)。この1,000円は破格に安い。ホールの主催公演になっている。上述のとおり,チケットは買っておいた。
1席おきではなくて,全席販売。ほぼ,満席。これでコロナのクラスタが発生するかといえば,まずその心配は不要だろう。したがって,これでいいと思うのだけども,主催者はけっこう大胆だなとも思ったね。
● 曲目は次のとおり。
シューマン アラベスク
シューマン 子供の情景より「トロイメライ」
リスト 超絶技巧練習曲集 第7番「英雄」
ブラームス 2つのラプソディ 第1番
ブラームス 6つの小品より「間奏曲」
リスト ハンガリー狂詩曲第2番
ドビュッシー 2つのアラベスク 第1番
ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ
ラヴェル クープランの墓 より「メヌエット」
レヴィツキ 魅せられたニンフ
ドビュッシー ピアノのために
ドビュッシー 夢(夢想)
アンコール
ショパン ノクターン 第2番
ショパン エチュード「黒鍵」
リスト 愛の夢 第3番
● 合間に演奏者である黒岩さんのトークが付く。基本的には曲や作曲者についての解説なのだが,それが自身の来し方(といっても,まだ30歳前)や音楽観を語ることにもなる。
あるいは,好みの作曲家とその理由であったり,演奏に向かう際にどう構えを作るかであったり,芸術は永く人生は短いと感じるという話であったりする。
まだ若い彼の話を年寄りたちが頷きながら拝聴するの図,だ。誠実な人柄が語り口に現れており,たぶん,観客は皆,彼のファンになったろう。ぼくもその例にもれない。
● 同様に,プログラム冊子の曲目解説も黒岩さんが書いているのだが,通り一遍ではなく,グイッと自分に引き寄せて書いているので,楽曲を知るほかに,演奏者を知るのに格好の資料になる。
というわけなので,演奏された曲の一々についてぼくが何かを言うのは,天に唾するものでしかないだろう。
18日にも感じたことだけれども,ピアノ曲を聴く環境を整えなければいけない。リスト,ショパン,ドビュッシー,ラヴェルの作品を整理してみるという初歩的なことをまずやってみよう。
● 終演は17時30分。地元出身ピアニストの凱旋を暖かく迎える地元ファン。その声援に全力で報いようとするピアニスト。いい演奏会になった。
東京の非常事態宣言は,ぼくをここに来させるための神の配剤でありました。すっかりいい気分になった。
● 終演後は東京に帰る。一度,言ってみたかったんだよ。東京に帰る,って。もともと,この言い方は,地方出身の東京在住者が使うものだろうけどね。
待てよ。今,気がついたんだけど,緊急事態宣言が出ている東京で遊び呆けているやつが,来てはいけなかったのか。感染拡大地域からのご来場はご遠慮ください,ってやつ。
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