鹿沼市民文化センター 大ホール
● 一昨年に続いて,二度目の拝聴となる。西中の生徒さんからこのブログに,8月2日にやるから見に来てくれとコメントをいただいた。
それに対して,必ず行きます,と返していた。約束は守られなければならない。小さな約束ほど履行厳守でなければならぬ。
中学生に来てと言われ,はいと答えたのに,結果,行きませんでした,というのでは,たぶん,生きている資格がない。
● というわけで,聴きにきましたよ,と。
しっかし。この猛暑は何事であるか。鹿沼駅から会場まで歩く途中,太陽のギラギラ光線を受けて,頭のてっぺんに穴が空くんじゃないかと思った。これだけ暑いと,太陽光に圧を感じる。
● 開演は午後2時。入場無料。
まず,1年生による合奏で「聖夜の行進」。楽器に触るようになって間もない生徒たちによる演奏だとのアナウンスがあった。
次は木管五重奏で「世界の車窓から」。クラリネットのみ女子で,あとの4人は男子。
続いて,弦楽合奏でブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」。全員(4人)が男子。各パートひとりでこの曲を演奏するのは,しかし,音の絶対量を満たすのが難しいかもしれない。音があふれるくらいじゃないと,舞曲的,聴いてるだけで踊りたくなるような感じ,にならないものだろうし。
● ここまで男子優位。かなり以上に珍しいのじゃないかと思う。次は,金管五重奏で「情熱大陸」。これまた3人が男子で,ここまで男子優位が続いている。
この曲を直立不動で演奏。楽譜を正確に再現することに意を注いでいたのだろうと思うけれども。
● メンデルスゾーンの「弦楽八重奏曲」(第4楽章のみ)。当然,弦楽合奏ということになる。ここで一転して,全員が女子になった。
リーダー格のヴァイオリン奏者が圧巻の巧さ。彼女だけじゃなくて,全体が達者の集合という印象。これなら第4楽章だけじゃなくて,全楽章の演奏もやってのけるだろう。
学校の部活だけでここまでになれるんだろうか。あるいは個人レッスンもやっているんだろうか。やっているんだろうなと思いたいっていうか,そう考えたほうが腑に落ちる。
● 管楽合奏の「秋の童謡メドレー」のあと,モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第1楽章。弦奏者の揃い踏みだったんだろうか。かなりの人数だった。
それが普通だろうけど,指揮者はいない。コンミスの無言の合図で乱れなく始まった。始まってしまえばあとは,流れに乗るのには長けた生徒たちなのだろう。
合奏の場が生まれるのかもしれない。場の誘因力に引っぱられて,ひとりで弾くときよりも力がでるってことがあるのかも。
● 休憩後に第2部。ここからはオーケストラの演奏。
ディズニーメドレーから始まって,グリーグの「ペールギュント」第1組曲から,“朝”,“アニトラの踊り”,“山の魔王の宮殿にて”。
先月20日の「オーケストラ・フェスティバル」でも,鹿沼ジュニアオケが同じ曲を演奏した。そのときは,フルートが印象に残った。この学校の生徒だったんだろうか。
今回はオーボエの男子生徒に注目。それと,“アニトラの踊り”でのヴァイオリン。かなり聴かせる水準。
● ウェーバーの「オベロン」序曲,ベートーヴェンの「エグモント」序曲と続いた。
「エグモント」序曲はやはり先月20日にも聴いている。あのときは,後半やや失速したような印象を持ってしまった。
が,今回はそんなことはなく,最後まで重厚なベートーヴェンが立ち続けていた。ほどの良い緊張感と集中が切れなかった。そういうものは自ずと客席に伝わってくるわけで,お見事な演奏だったと言っていいのではあるまいか。
● アンコールはラデツキー行進曲。ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの映像がYouTubeにいくつもあがっている。ぼくもこの映像を時々楽しんでいる。
生でも何度か聴いているけれども,この曲はノリの良さが身上で,中学生もいい感じで乗っていたように思えた。客席にいるおまえも乗れよってことだね。
● 終演後,雷が鳴りだした。これは降ってくるかと思ったけれども,何とか駅に着くまではもってくれた。
早足で歩いたので,16:30発の宇都宮行きに間に合った。ラッキーと思ったんだけれども,その宇都宮行きが待てど暮らせど来ない。
日光はまたも大雨と雹に見舞われているらしかった。
こんにちは。私は鹿沼市立西中学校管弦楽部現部員で、第25回公演にでた者です。定演を見ていただけたということで嬉しいです。ありがとうございました。
返信削除いいえ,とんでもありません。こちらこそ,聴かせていただいてありがとうございました,です。
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