和光大学ポプリホール鶴川
といっても,和光大学の施設ではない。ネーミングライツ(命名権)による名称であって,町田市が運営する施設だ。2階は図書館になっている。1階は交流サロン的なスペースになっていて,住民票も発行するらしい(土日も)。
ホールは地下2階にある。300席ほどの小さなホールだが,音響はかなり良い。
● 元々は「町田市鶴川緑の交流館」と言ったらしい。それを和光大学が「和光大学ポプリホール鶴川」と命名する権利を町田市から買ったわけだ。年額450万円。安いのか高いのかは,素人にはわからないけどね。
ところが,埼玉県大和町が和光市になったのが1970年,和光大学の開学は1966年。和光に関しては,大学の方が市より早かったんですねぇ。
● 「スクオーラ・デッラ・ムジカ 東京」という団体の演奏を聴くのは初めてだし,じつは名前を知ったのも先日のことだ。コロナ禍にあって,器楽演奏であっても中止したり延期したりしているところがあるのに,声楽を入れて予定どおり開催するというので,では行ってみようとメールで予約をいれたのだった。
30人程度の小さい演奏団体。この言い方はいかがなものかと言いながら,結局言ってしまうのだけれども,平均年齢もけっこう高い。
● 開演は14時。受付で名前を告げて料金(1,000円)を払って入場。まずは各パート1人ずつの弦楽合奏で「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第1楽章。全体で「フィガロの結婚」序曲。
次いで,モーツァルトのオペラからアリアを。
「フィガロの結婚」K.492より “恋とはどんなものかしら” “もう飛ぶまいぞこの蝶々” “神の愛よ,安らぎを与え給え”
「ドン・ジョバンニ」より “シャンペンの歌” “お手をどうぞ”
「魔笛」より “われは鳥刺し” “パパゲーノとパパゲーナの二重唱”
● ソプラノは高橋愛梨さん,バリトンは岩美陽大さん。人間が道具を使わず直接何かを表現すると(歌とかダンス),とたんに華やぎが生まれるものだね。観衆の眼を引きつけるものだ。
舞台から大道具も小道具も衣装も照明も取り払って,演出を消してしまっても,歌手と管弦楽だけでオペラは成立するなとも感じさせる。このスタイルで「ドン・ジョバンニ」を全部やってくれないだろうか。
● 休憩後は器楽だけで。曲目は次のとおり。
ロンド K.373
アダージョ K.261
フルート協奏曲第1番 K.313
● 独奏は,ヴァイオリンが鈴木葉子さん,フルートが新谷しのぶさん。鈴木さんはこの楽団とは長い付き合いのようだ。このとき以外はコンサートミストレスを務めてもいた。
団員は大人になってから楽器を始めた人が多いように思えた。成人してから出会った趣味というのか,自分にフィットするものを長く慈しんできたということなのだろうか。
なお,指揮は西上純平さん。
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