栃木市栃木文化会館大ホール
● 栃木フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴きに行った。栃木県内のアマチュアオーケストラはこれですべて一度は聴いたことになる。
県北人にとって県南はなじみが薄い。宇都宮の南は東京っていう感じだからね。県南人にとっては,宇都宮の北は,何もないところにまばらに人が住んでいるっていうイメージかもしれないね。
● ともあれ,栃木フィルハーモニー交響楽団。楽団のホームページには「1971年に栃木南中学校のオーケストラクラブのOB達によって創設され」,「それぞれの生活を乱さない範囲での活動で,週一回(月曜日)の練習と年一回(9月)の合宿,年一回(11月)の演奏会が活動のすべて」だとある。
週一で練習し,合宿もやって,年に一度,その成果を披露する。たいしたもんですよ。それを40年も継続しているわけだからね。
他のオケとかけ持ちしている人もいるに違いない。家庭や仕事を持ちながらだからねぇ。時間のやりくりとかどうしてるんだろうか。
団員によって温度差もマチマチだろうから,軋轢や離合集散もいろいろあって,立場によっては辛い思いをすることもあるのだろうと,部外者は気楽に予想するんだけど,ともあれ,それが40年続いているというところに価値がある。
● 開演は18時30分。チケットは1,200円(前売券は1,000円)。当日券で入場した。
曲目はブラームスの「大学祝典序曲」と「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調」,ドヴォルザークの「交響曲第9番 ホ短調」。
● 「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」のソリストは,小山啓久さん(ヴァイオリン)と谷口宏樹さん(チェロ)。ふたりとも東京音大の卒業で,磯部周平室内合奏団のメンバー。
小山さんの立ち姿がサマになってましたねぇ。格好よかった。
● ドヴォルザークの9番も聴きごたえがあった。フルートもオーボエもクラリネットも,一番奏者の上手さは特筆もの。それから,ティンパニも的確で。
副指揮者も務める神永さんがオーボエのすみっこにいたけれども,彼はちょっと特別ね。そういう特別な人がほかにもいたかもしれない。
● ちゃんとここまでの演奏をするアマチュアオーケストラがここにもあったんだなぁ,と。
栃木県内だと,栃響のほかに,那須フィル,鹿沼フィル,宇都宮シンフォニーオーケストラ,真岡市民交響楽団,野木交響楽団,足利市民交響楽団,そして今回の栃木フィル(あと,古河フィルは本拠地は茨城県だけれども,演奏会はずっと栃木県でやっているので,ぼく的には古河フィルも栃木県のオーケストラだと思っている)。これだけの市民オケがあって,それぞれ活動し,演奏会もやってるっていうのが,不思議に思えてきたりも。
演奏する側の人がこんなにいるのかっていうね。これって栃木県に限ったことではないわけだから,考えてみたらすごい話ですよ。日本ほどアマオケの活動がさかんな国はないって聞いたことがあるんだけども,なるほどそうかと思いますね。
● 終演後,指揮者の大浦さんと団長たちがお客さんを見送るために会場の出口に整列していた。面映ゆいですな。
アンコールが終わったあとの,団員総礼?で客席への挨拶は完結していると思うんだけど,サービス精神なんでしょうねぇ。
● たまにしか来ないホールでは,催事告知のチラシを見るのが楽しみのひとつ。ここ栃木文化会館だと,高崎や桐生,館林で開催されるコンサートのチラシが多い。もちろん,宇都宮のもあるけれど。
そうか,ここではこんなことをやっているのかっていうね。その中で実際に行ってみたものはまだない(と思う)んだけど,そのうち,そんなのに巡り逢うかもしれない。なくても,チラシを見ていくだけでもけっこう楽しいものですよ。
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