2012年11月26日月曜日

2012.11.24 宇都宮シンフォニーオーケストラ秋季演奏会

栃木県総合文化センター メインホール

● 一昨年,昨年と,この時期は「ベートーヴェン・チクルス」と銘打ってベートーヴェンの交響曲などを演奏してたんだけど,今年は「秋季演奏会」。別段,文句は何もないんだけどね。
 開演は午後5時。当日券(1,000円)で入場。
 会場前には文字どおりの長蛇の列ができていた。メインホールが8割以上は埋まった。盛況ですな。

● 曲目は次のとおり。
 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
 モーツァルト 交響曲第40番 ト短調
 ブラームス 交響曲第4番 ホ短調

● 演奏を聴きながらぼんやりと考えたことふたつ。
 ひとつは,自分でも楽器をやっているのでなければ,演奏を聴いていても気づけないことがたくさんあるだろうってこと。ところが,ぼくは楽器をいじれない。したがって,ぼくの鑑賞眼は盲点だらけのはずだ。その盲点を何とかしなきゃとは全然思わないんだけど,盲点があるってことはわきまえておいた方がいいよね。

● もうひとつは,客席のマナー。いえ,べつに今回のお客さんのマナーが悪かったってことではないんですよ。ぼんやりと考えただけです。
 ケータイの電源を切るとか,ホール内で飲食をしないとか,演奏中に出入りしないとか,フラッシュ撮影をしないってのはマナー以前の問題。ときに,演奏中の写真を掲載している鑑賞者のブログがあったりもするけれど,何を考えているのかと,ま,思うわけで。

● 客席のマナーはふたつしかないと思う。ひとつは拍手を惜しまないこと。上手だったから拍手をする,さほどでもなかったから拍手は控えめにするという小賢しいことをしないで,とにかく拍手を惜しまないこと。アマチュアオーケストラの場合はね。
 観客はステージの出来を判定する者であってもいいと思うけれど(判定する快感ってあるからね),それ以上に応援者であった方がいい。育てるっていうとおこがましいけどさ。けなすんじゃなくて,とにかくステージで演奏するところまで漕ぎつけた努力をねぎらおうじゃないか。
 それを拍手にこめる,と。オーケストラもおだてりゃ木に登る(かもしれない)。登ってくれれば,客席側にとっても利益になる。
 どこまで行っても,鑑賞している人よりも演奏している人の方が偉い。相互作用はもちろんあるにしても,究極は演奏あっての鑑賞だもんな。踊る阿呆と見る阿呆だったら,踊る阿呆が上。

● ふたつめ,小さなミスはおおめに見るってこと。上に書いたこととかぶるんだけどね。
 どの楽器でもミスると目立つ。特に管なんかだと演奏自体を止めちゃうんじゃないかと思わせるようなことになる。目立つから,ミスは鑑賞者が初心者であっても,たいてい気づくものだ。
 奏者はもちろんわかっている。わかっているんだから,いちいち指摘するには及ばない。そんなのはオーケストラの中の問題だ(オケの中でも,ここをあんまりいじってはいけないように思うけどね)。
 今回の演奏で小さなミスが目についたということではないから,念のため。

● ブラームスはぼくにとっては難解な作曲家のひとり。ブラームスが難解って何なんだよって言われるかもしれないんだけど,良さがよくわからないっていいますかね。もっと聴きこまないといけないのかもしれない。ブラームスでいいなと思うのはハンガリー舞曲しかなくて。
 こういう演奏会を機に,もっとCDも聴くように自分を持って行ければと思うんですけどね。

● エキストラの中に,ヴィオラの中川玲美子さんがいた。県北のモーツァルト合奏団を指導している人。
 ということで,入口で渡されたチラシの中にモーツァルト合奏団の演奏会の案内もあった。来年2月。バッハの「シャコンヌ」弦楽合奏版を演奏するらしい。

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