宇都宮市文化会館 小ホール
● 一昨年は当日券が買えなかった。ので,以後は前売券を買うようにしている。今回も同様。今回は当日券も残っていたようだったけれども,ホール内はほぼ満席となった。
開演は午後2時。チケットは1,000円。
● まず,「六段の調」(八橋検校)から。箏の群奏。
バレエでいえば,コール・ドにあたるものですか。バレエでもスターダンサーのウルトラCよりコール・ドのほうが,見てる分には楽しい。初心者向きともいうのかもしれないけれども。
聴いて良し。見て良し。礼の所作も美しい。一粒で三度美味しい。
● 次は,箏,三絃,尺八による「さらし幻想曲」(中能島欣一)。ここでいう「さらし」とは「布を川水にさらす作業」のことだと,プログラムノートの解説にあった。そのイメージが表現されている,と。
調べのたゆたいを味わえばいいものだろうけれども,この種の曲は意外に聴き手の鑑賞能力を問うところがあるように思う。西洋の音楽でいうと,ドビュッシー的なものかもしれない。ぼくはドビュッシーを楽しめるようになるまでにだいぶ時間がかかった。
● ミュージカル&ドラマメドレー。これはもう客席サービスの塊。楽しんでください,というもの。邦楽はどこまでポピュラーになれるかという挑戦でもあるんだろうか。
● ここで前半が終了。このあと,小学生たちが登場して,ワークショップ成果発表。ここで練習してきた結果を見てもらいますよというもの。
やはりというか,圧倒的に箏に人気が集まるようだ。
● 次は「モザイクの鳥」。名倉明子さんが作曲。
「さらし幻想曲」以上にドビュッシー的というか,難解というか。この曲がわからなくても,いいと思えなくても,あまり自分を責めないほうがいいと思う。
● 最後は「道灌」(宮城道雄)。箏,三絃,十七絃,尺八のほかに,胡弓と打楽器も加わる。曲じたいも有名だし,楽器の構成も華やかだし,謡も入る。
聴いているほうも楽しいというか,納得しますよね。最後は大いに盛りあがって終わりたいからね。
● ところで,邦楽ゾリスデンの鮎沢京吾さんが出光音楽賞を受賞したとの紹介があった。まず賞ありきではないだろうし,本人もさほどに重いと考えているわけでもないんじゃないかと思うけどね。
その鮎沢さんがアンコール曲を演奏して,本当に終わり。
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