2015年3月30日月曜日

2015.03.22 第17回青少年の自立を支える会コンサート

栃木県総合文化センター メインホール

● このコンサートは,過去2回,聴いている。エレクトーンの倉沢大樹さんが中心になっていた。長らく務めた倉沢さんたちが引退(?)してからは,今回が初めて。
 開演は午後5時だったけれども,ぼくは15分ほど遅刻した。チケットは1,000円。当日券を購入。
 出演者は無料で引き受けている。チケット収入は,主催者が運営する児童施設の運営に充てられるのだろう。

● 今回は「魂の響き Japanese&African Soul」と題されていた。第1部はアフリカンダンス&ミュージック。アフリカの太鼓(ジェンベというらしい)を生で聴くのは初めてのことだ。ギニア出身のモモ ケイタさんがセンターで,あとは日本人のメンバー。
 和太鼓や鼓笛隊の小太鼓とは当然,材質も音質も違うんだと思うけど,音の違いがぼくの耳ではよくわからない。音よりもリズムですよね,たぶんね。

● アフリカのリズムって,ぼくの場合,吹奏楽でしばしば演奏される「アフリカン・シンフォニー」から入っちゃってるわけですよ。それを聴いて,これがアフリカなんだと思っている。実際は違うんだろうと頭ではわかっているつもりだけれど。
 アフリカって地図で見たってあれだけ広いんだから,全部ひっくるめてアフリカとまとめてしまっていいとも思われない。地域差がないはずがない。地域差っていうのを超えて,まったく別といっていい音楽がアフリカ大陸にはいくつもあるに違いない。

● が,イメージ先行。イメージが先行しちゃうと,そのイメージからはみだしているものは受けつけないという笑えない現象が起きる。
 だから,こちらのイメージに合うアフリカンミュージックが紹介されているんだろうなぁと,やや醒めた思いで聴いていたところもある。聴き方としては皮相に過ぎるだろうな。
 日本的なアレンジが,アレンジと意識されないで入りこむこともあるだろう。でも,日本的なアフリカンでいいのだと思う。いいも悪いも,必ずそうなるものだろう。

● あとは,聴き手としてどこまで乗れるか。こういうのは乗ったもの勝ちだ。ステージと客席に距離を作らないようにすること。頭を介在させないこと。
 ぼくもそうだけれども,多くの日本人はこれが苦手でしょうね。椅子に座らされているわけだから,なおさらね。立っていたらまた違うんだろうけど。

● ダンスでは際立って巧い女性が一人いた。ら,それがインストラクターの石川典子さんで,彼女ほどではないにしてもかなり巧い人が他にも数人。すべて女性。
 で,見ていると,簡単にできそうな気がするんだよね。ところが,見るとやるとじゃとんでもない違いがある,と。

● 第2部は古田佳子と舞琉華瑠(ブリューゲル)。プログラムノートのプロフィール紹介によれば,古田さんは,平成14年の日本民謡協会全国大会で優勝しているらしい。
 つまり,第2部は民謡。楽器は,尺八,津軽三味線,二胡,鳴り物(打楽器をこう呼ぶらしい)。

● 今の民謡は,元のものからだいぶ変容を受けていると聞いたことがある。その昔,ラジオ放送が始まったとき。とにかくラジオに載せるコンテンツがない。じゃあ,民謡を流せばいいじゃないか。
 ところが,そのまま電波に乗せるのは憚られるような歌詞だったっていうんですよね。ソーラン節にしたって,今のような詞ではなかったという。
 で,歌詞を変えたっていう話なんですけどね。もともと,日本は性に関しては大らかすぎるお国柄だったようだ。それが民謡の歌詞にも現れていたってことなんでしょ。

● そんなことを思いだしながら,古田さんの民謡を聴いていたんだけど。
 いくら人工的に変えられたといっても,元々の猥雑さがそこかしこに残っているはずだよなぁ。が,歌唱も洗練されてきたんでしょうね。土臭さといったものはあまり感じないもんね。
 どうも民謡に関しては,ぼくの耳が開いていないようだ。どれを聴いても同じに聞こえるっていうか。もちろん,節回しとか違うんだけど,違いを超えた同じさの方が目立ってしまう。

● が,ともかく生民謡を聴きましたよ,得がたい機会でしたよ,と。

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