2019年8月21日水曜日

2019.08.18 宇都宮女子高等学校オーケストラ部 第3回演奏会

宇都宮市文化会館 大ホール

● 宇女高オーケストラ部の3回目の定演。開演は16時。入場無料。
 演奏した曲目は次のとおり。
 ドヴォルザーク スラブ舞曲(作品46)より第8番
 サン=サーンス 交響詩「死の舞踏」
 ビゼー 「アルルの女」第2組曲より“メヌエット” “ファランドール”

 J.ウィリアムズ 映画「レイダース/失われたアーク」よりレイダース・マーチ
 シャーマン兄弟 映画「メリー・ポピンズ」より
 モリコーネ 映画「ミッション」よりガブリエルのオーボエ
 ウェーバー ミュージカル「オペラ座の怪人」セレクション

 ホルスト 「セントポール組曲」より第1楽章
 チャイコフスキー イタリア奇想曲

● 特徴的なのは映画音楽があるところ。全曲ではなくて抜粋が多いこと。しかし,他品種少量のおかずを揃えた幕の内弁当という感じはしない。
 それぞれアラカルトで,こちらのお料理はいかがですか,という差しだし方になっている。お好みでお召し上がりください,的な。

● 第1部。「死の舞踏」はコンミスのヴァイオリン・ソロ,「アルルの女」はフルートやオーボエなど,いくつもの独奏が目立つ。そのための選曲であったかもしれない。
 過去2回の演奏を聴いて,宇女高オーケストラの水準は心得ているつもりだから,たいていのことは想定内ということになる。驚きたいのに驚けない,というね。
 オーボエの巧さがぼく的には最も出色。彼女のオーボエはこの後,何度も堪能できたわけだが。

● 第2部の中では,どうしたって「オペラ座の怪人」ってことになる。吹奏楽で聴くことが多い印象。悪くいえば,曲じたいに鬼面人を驚かすところがある。悪くいえば。
 そういうストーリーなんだから,音楽はそれに添っているわけなのだが,これだけの大編隊で音がバラけないでまとまっている。驚くべきだと思う。

● 第3部。まずは弦だけでセントポール組曲。第2部は“弦は休んでいてね”的なところもあったから,ま,これはこれで。
 イタリア奇想曲は決して与しやすい曲ではないと思うのだが,破綻がないという水準を超えて,この楽団の色があることに更に驚く。たくらんで出している色ではない。自ずから出ているもの。であればこそ,色になる。たくらんでしまっては雑味になる(だろう)。

● お盆中も練習してたんでしょうねぇ。お盆中に甲子園で試合をしている高校生もいるんだから(作新,残念だったなぁ。勝ててた試合なんだけど,勝てる試合を勝ちきることの難しさ),お盆は高校生にはかき入れ時なのかねぇ。
 昔からそうだったんだろうかなぁ。今の高校生は忙しいなぁとしばしば思うんだけどね。

● あと,感じるのは羨ましさだな。羨ましい。部長には部長の,コンミスにはコンミスの,そしてすべての奏者のそれぞれに,葛藤や諍いや辞めちゃおうかと思うような出来事があって,それでもこれだけの演奏を残して,満期出所を迎えたっていうね(3年生の話ね)。
 それだけで栄えある高校生活のはず。栄えなんてまるでなかった自分の高校3年間と比べちゃうわけだ。羨ましい。

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